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関福大リレーコラム・情報モラルは人としての道徳

 2020年11月01日 
 現代において「情報」とは、英語で言うところのインフォメーション(価値ある知らせ)という意味で理解され、身近な情報としては新聞やテレビ報道の他、ネットに氾濫する様々なサイトやSNS、電子掲示板などがあります。
 情報が食品や物資と同じ価値を持つ社会では、その情報が自分や家族の暮らしに役立つのか、またその情報を再利用して他者へ配信しても良いのか、情報を受け取った人は道徳的な判断と共に法律的な面においても責任が生じます。
 インターネットの教育利用が進む先進国を始めとする諸外国の多くは、ネットを利用する際の倫理的な課題(モラル・イシュー)に早くから取り組んでおり、日本の文部科学省も諸外国に習い「情報社会で適正な活動を行うための基になる考え方と態度」を「情報モラル」と定め、学校道徳科の授業に加えました。
 従前の道徳科授業は、実体のある関係性を例として、直接関わっている相手への思いやりや責任感などを想起させるものでしたが、情報モラル教育では、目の前にいない相手に対し、自分が発信者となる場合はプライバシーや著作権を意識すること、受信者となる場合は、虚偽情報の被害に遭わないこと、違法なダウンロードは著作権者への加害行為になること、などを意識させます。
 偶然知ったサイトからダウンロードした音楽や動画を、自分が視聴するだけでなく、コピーして友だちにあげたら喜ばれたという行為に、どんな問題があるのか、子どもには中々理解できません。高名な人間による画像や文章の剽窃(ひょうせつ)が時折、世間を騒がすように、情報モラルの浸透には大人を含め多くの課題がありそうです。
 例えば、保護者が子どもにパソコンやスマホを与える場合、有害サイト閲覧やアプリ内課金を制限するためのフィルタリング設定をしますが、子ども同士が裏情報を交換し合い、フィルターを解除したり、裏技を使ってゲーム課金しているケースもあります。
 子どもにとって、見たいサイトが見れる、ゲームに課金できる、という情報は魅力的で、軽い気持ちでハマりやすいものですが、約束事や規則を逸脱した方法でネットを利用するのは不正行為であり、それが日常化すれば不正行為はどんどんエスカレートしていきます。
 インターネットを正しく活用することで明るい社会に貢献でき、自分の幸せに繋がることを、保護者一人ひとりの皆さんが、お子さんの目の前で模範的な実践をされることを願います。(教育学部教職支援室准教授・石原義行)
 * * *
 次回は教育学部児童教育学科の廣陽子准教授です。
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掲載紙面(PDF):
2020年10月31日号(2390号) 2面 (10,103,089byte)
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