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関福大リレーコラム・食べる=生きる土台(2)食べ物の好き嫌いからみえること

 2020年12月05日 
 食べることは栄養摂取のためであると考えている人が多いようです。もちろん栄養摂取が第一の目的ですが、食べることはそれだけではありません。食べることは「知・徳・体」を育むことです(食育基本法2005年に制定)。
 大人は、子どもの食事を食べ物の好き嫌い(以降、好き嫌いと称す)があっては栄養不足になるため、好き嫌いなく何でも食べる方がいいと思うでしょう。しかし、栄養のことだけを考えるとブロッコリーが嫌いで食べなくてもトマトが食べられるのであれば、主とした栄養はある程度摂取はできます。
 食べることは栄養のことだけではなく、食事を作ってくれた人・食材を作ってくれた人に対しての感謝の気持を想うことが必要なことから、好き嫌いなく何でもおいしく食べることが望ましいのです。人間は心を持った生き物です。だから相手のことを想うと、好き嫌いをしてはいけないのです。
 1歳を過ぎると食べ物を一度口にして出す行為をよくします。保護者は、「いよいよ好き嫌いが始まった」と思うことでしょう。
 しかし、本当に嫌いで口から出しているのでしょうか? 食べたことがない食べ物では「あれ? いつもと違う」「ちょっと固いな」また、「今はお腹がすいてないよ」などと一度口から出しているだけなのでは…とあれこれと子どもの気持ちを想像してください。大人が勝手に嫌いと決めていることも多くあります。その日は食べなくても、次回に食べることはよくあることです。単に好き嫌いをしているだけではないことに気づいてください。子どものメッセージを受け止めて、何度も何度も「あの手、この手、その手」と調理を変え、おしゃべりができない子どもと心でキャッチボールをすることで子どもの心が読みとれるようになるのです。
 好き嫌いの発生は1歳過ぎから急増し、その後は年齢に関係なくほぼ同じ割合で4歳まで推移します。しかし、4歳以降の好き嫌いは急減しこの時期(4歳)までに好き嫌いをつくらなければ、その後も好き嫌いを発生することが少ないようです。
 4歳までの心のキャッチボールを上手にすることは、なんでも食べる子どもを育むことにつながります。(教育学部児童教育学科准教授・廣陽子)
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掲載紙面(PDF):
2020年12月5日号(2395号) 3面 (8,051,654byte)
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