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観光振興、子育て支援に重点 2020年度当初予算案

2020年02月17日

  • 赤穂市2020年度当初予算案 主な新規・拡充事業

    赤穂市2020年度当初予算案 主な新規・拡充事業

 赤穂市は2020年度当初予算案を17日に発表。新規・拡充施策では観光振興と地域ブランド推進、子育て支援、防災・安全安心対策などの分野への予算配分が目立った。予算案は2月20日(木)に開会する第1回定例会に上程される。
 観光マーケティング推進事業では、観光地域づくりの舵取り役となる観光振興組織(DMO)設立に向けた事業計画を策定するほか、ICTを活用した観光情報発信や新たな観光コンテンツ開発などに取り組む。また、赤穂城跡へ外国人観光客を呼び込もうと、多言語の紹介映像を制作する。
 赤穂海浜公園内の塩づくり復元施設で生産した塩を「赤穂かん水塩」(仮称)として意匠登録。地域の農林水産物や食品のブランドを守る地理的表示(GI)保護制度の登録経費補助制度を導入し、例えば牡蠣、みかんといった産品のブランド保護を支援する。
 子育て支援関連では、生後6か月〜小6に1回1000円を助成しているインフルエンザ予防接種費助成の対象を中学生にも拡充した上で、中3に限り1回3000円に増額する。保育所と幼稚園、小中学校で臨床心理士による発達相談を導入。若年がん患者が治療で妊娠の可能性が低下しないよう生殖機能を温存する治療費助成を始める。牟礼正稔市長が今年度から第3子以降を対象に始めた「学校給食費の無償化」は「恒久財源を確保できる目処が立たないと難しい」として今回は拡充を見送った。
 県が昨年度以降、「1000年に一度の大雨」が降った場合の洪水浸水想定区域図を公表したことを受け、防災ハザードマップを改訂。昨年5月に滋賀県大津市で発生した保育園児死傷事故を受けた交通安全対策として主な通学路にガードパイプを設置する。
 その他では、2021年度に迎える市制70周年へ向けてシンボルマークやキャッチフレーズを募集。市議会ライブ配信をスマートフォンやタブレットでも視聴できるシステムを導入する。
 一般会計は212億7500万円で前年度から2・1%増。財源不足は貯金にあたる基金から5億5000万円を取り崩す。基金残高は減少するが、市債残高や公営企業債の繰入見込額などの減少幅の方が大きく、財政規模に対する将来負担額の割合を示す「将来負担比率」は135・7%で前年度から8・8ポイント改善する見込みだ。
 特別会計と企業会計を加えた全会計は516億7500万円で前年度比1・1%増。
 新年度予算案について牟礼市長は、「職員ががんばってくれた。80点」と自己採点。減点理由として、学校給食費の無償化を拡充できなかったことなどを挙げた。任期の1年が過ぎた現時点での公約達成状況を問われ、「30%。あと3年で残りの7割をやりとげたい」と誓いを述べた。


政治 ]

掲載紙面(PDF):

2020年2月22日号(2360号)1面 (7,147,262byte)


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