赤穂民報

松枯れ対策に土壌改良で効果の兆し(6月26日)

 松枯れ被害を予防しようと、上仮屋の赤穂大石神社で参道沿いのマツに土壌改良材を散布する取り組みが試験的に行われた。樹勢に回復の兆しが見られ、期待が持たれている。
 同神社の参道には赤穂義士四十七士像と並んでクロマツが28本植わっている。そのうちの5本で、このところ松葉の一部が茶色くなり、松枯れが心配されていた。
 「義士ゆかりの神社の景観を守りたい」。赤穂義士の月命日に当たる毎月4日に四十七士の辞世句碑をボランティアで清掃している加里屋の米野征也(こめの・せいや)さん(71)が神社役員を通じて対策を提案。静岡市の東海大学清水キャンパスで松枯れ対策に成果が確認された土壌改良材を紹介した。今年3月中旬、水で500倍に薄めた液剤をマツ1本につき100リットル、根元に散布。4月と5月にも1回ずつ投与した。
 土壌改良材は静岡県藤枝市の健康関連製品製造販売会社「サンルート」(渡邉良則社長)が生産する「スーパーER・MI」。微生物をミネラルと黒糖で培養した製品で、「安心、安全で無害」(同社)という。東海大のほか広島・福山城公園でも試験散布し、樹齢数百年のクロマツに勢いが戻ってきたという。
 大石神社のマツも最初の投与から1カ月ほどで新芽が出始め、茶色になっていた松葉が緑色に復活。樹勢が回復すれば松ヤニの量が増え、松枯れの原因となるマツノザイセンチュウの繁殖を食い止められるという。
 「さらに元気になってくれることを願って見守りたい」と同神社。米野さんは「マツは城下町の景観に欠かせない。効果に間違いなければ他の場所でも試してほしい」と話している。

(土壌改良材によって樹勢回復の兆しがみられる赤穂大石神社のクロマツ)

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