赤穂民報

口笛のおもいで(9月20日)

 子どもの時、口笛が吹けなくてさんざん苦しんだ体験を持っておられる方も多いことでしょう。
 この絵本は、老人ホームのおじいちゃんに教えてもらった口笛がやっと吹けるようになった時、おじいちゃんは他界していたという物語です。
 読み終えたとき、急速に進んでいる高齢化社会にともなう不安の日々のなかで、私に多くのことを教えてくれました。
 長い人生のなかで、祖父や父を恋しく感じることが多々あります。しかし、絵本の二人の少年のような行動は、なかなか出来るものではありません。
 この絵本は、二十一世紀のくらしを暗示しているような物語であるという思いを強くしました。
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「おじいちゃんの口笛」
○作/ウルフ・スタルク○絵/アンナ・ヘグルンド○訳/菱木晃子○ほるぷ出版
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 ▽くぼっち先生=元中学校長の久保良道さん。平成15年7月に有年原の自宅に国内外の絵本を集めた私設図書館「くぼっち文庫」を開設。「絵本は人生を豊かにしてくれる」と自費で集めた約2000冊を無料で貸し出している。第2・第4土曜日に開館。Tel49・2089。

(「おじいちゃんの口笛」○作/ウルフ・スタルク○絵/アンナ・ヘグルンド○訳/菱木晃子○ほるぷ出版)

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