赤穂民報
かえでの葉っぱ(11月5日)
今日までに100カ国以上の絵本を手にしてきました。なぜか一番心をとらえた絵本はチェコの絵本でした。
人口1000万人余り、北海道より少し大きいくらいの国。北にドイツとポーランド、南をオーストリアとスロバキアに囲まれた小さな国です。そんなチェコの美しい風景が、数々の絵本を生み出したのでしょう。
日本も美しい自然の多い国ですが、なかなか心に残る絵本は生まれていません。チェコと日本の文化のちがいを感じます。
この絵本は、風に吹かれて落ちたかえでの赤や金などの美しい葉に魅せられた著者がその思いを表したものです。秋から冬、春、夏、そして次の秋に至る葉っぱの変化を通して、「自然とは何か」を問いかけているのだと思います。
一枚のかえでの葉っぱから、一冊の美しい絵本を生み出す感性には脱帽です。
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『かえでの葉っぱ』○文/D・ムラースコヴァー○絵/出久根育○訳/関沢明子○理論社
(『かえでの葉っぱ』 ○文/D・ムラースコヴァー ○絵/出久根育 ○訳/関沢明子 ○理論社)
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