赤穂民報

ひよこのかずはかぞえるな(1月28日)

 今年の干支にちなんで、鳥が登場する絵本を紹介しましょう。
 表紙には、大きな雌どりの足元に六匹のひよこ、白い卵が描かれています。遠くには小さな家も見えます。この表紙から物語のあらましが想像できます。
 おばさまは一羽の雌どりと雄どり、犬と猫と暮らしています。おばさまの楽しみは、雌どりが毎朝生んでくれる卵です。
 ある日、卵が三ダース(三十六個)になったので、おばさまは遠い町まで売りに出かけました。町までの道中、「卵がいくらで売れるだろう。売れたお金で何を買おうか」などと次から次へと夢はふくらみますが、そんなことを考えているうち、うっかりと卵を落とし、全部割れてしまいました。さて、おばさまはどうしたのでしょう。
 カラーページと白黒のページのコントラストも印象的です。自分が鶏を飼っていた体験と照らし合わせると、おばさまの気持ちがよくわかります。
 人は人生でいくつもの夢を描きます。そんなときの夢って、みんなプラス思考なんですね。これはとても大切なことです。自分の人生なのですから、マイナス思考になる必要はありません。いつも、どんなときでも前向きに生きていきましょう!
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 『ひよこの かずは かぞえるな』○作/イングリ・パーリン・ドーレア、エドガー・パーリン・ドーレア○訳/せたていじ○福音館書店
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 ▽くぼっち先生=元中学校長の久保良道さん。自宅車庫に国内外の絵本を集めた私設図書館「くぼっち文庫」を開設し、4000冊を超える絵本を無料で貸し出している。第2・第4土曜日に開館。有年原434。Tel49・2089。

(『ひよこの かずは かぞえるな』 ○作/イングリ・パーリン・ドーレア、エドガー・パーリン・ドーレア ○訳/せたていじ ○福音館書店)

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