赤穂民報

高齢者保護の親切男性 君の名は?(2月25日)

 今月10日、塩屋地区の自宅から行方不明になっていた高齢女性を一人の男性が保護。捜索本部が置かれていた塩屋西自治会館へ女性を送り届け、名前を告げずに立ち去った。関係者らは男性の善意に感謝している。
 捜索に関わった消防団関係者によると、女性は同日午後から行方がわからなくなり、家族から通報を受けた消防団が午後7時から約60人体制で捜索を開始した。
 1時間経っても見つからず、捜索範囲の拡大や増員の必要性を検討し始めたころ、塩屋の国道沿いを捜索していた消防団員が白い軽貨物自動車に乗った男性から「塩屋小学校はどこですか」と道を尋ねられた。車の助手席には高齢の女性が乗っており、男性が「道でうずくまっているおばあちゃんを見つけた。『自宅は塩屋小学校の近く』と言うので連れて行くところ」と話したため、消防団員が車に同乗して捜索本部まで案内。やはり、行方不明の女性であることがわかった。女性は少し記憶が不確かになることがあるといい、一人で外出して道が分からなくなったものと思われる。
 消防団員によると、女性が家族と会えて捜索本部に喜びと安堵が広がるのを見届けると、「もういいかな」と言って、その場を立ち去った。年配で眼鏡をかけ、ニット帽をかぶっていたという。車内には工具のようなものが多く積んであり、「建築関係の仕事をしている人ではないか」という。
 消防団員が男性から聞いた話では、女性を保護したのは加里屋中洲の路上で、完全に捜索範囲の外側だった。この日は翌日に雪が降るほど強い寒波が襲来しており、発見が遅れれば命に関わるおそれもあった。消防団関係者は「男性の善意のおかげで、けがもなく家族の元へ返すことができた。感謝したい」と話している。

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