赤穂民報
世界の動きをぎゅっとつめこんだ絵本(8月12日)
絵本の帯にこんな言葉が書かれています。
「たった今、この瞬間にも、世界でなにかがおこっている」
ぎょっとさせられる言葉です。わずか12場面は、町の様子であったり、アフリカのサバンナ地方の絵であったり、北極海に近い所であったりといろいろな情景で構成されています。
これらの絵から、いろいろと想像をたくましくして、十二分に楽しんでほしい絵本です。
さらに、絵の中に書き込まれている「きいろいふうせん」、「そらとぶじゅうたん」、「しゅうじん」、「あおいくるま」を探し出す絵本でもあります。
いろいろなものが混ざり合っていますが、文字はありません。でもすごく考えさせられる絵本でもあるのです。
ものすごくリアルに人々の暮らしぶりを表現しているので、作者の今日の世界の変化のとらえ方や深い洞察力には感銘を受けます。
いろいろと興味が深まる絵本です。
ページをめくりながら、私たちは世界の変化をどうとらえているのでしょう。テレビや新聞などの報道に右往左往して、そこで終わってしまうのがほとんどです。
絵本のページを何度も何度もめくっているうちに、「世界の動き」というものに少しずつ関心が高まっているのに気付かされます。
学ぶことが多い絵本でした。
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『きいろいふうせん―地球一周』○作/シャルロット・デマトーン○西村書店
(『きいろいふうせん―地球一周』 ○作/シャルロット・デマトーン ○西村書店)
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