赤穂民報
第56回赤穂市民文化祭 短歌・俳句入賞者(11月1日)
【短歌の部】桑岡孝全 選(出品数26人52点)
▽市長賞
「お若い」の言葉を糧に朝なさな八十五歳は裏山登る
川崎 徹 (山手町)
▽議長賞
夕風に落ち葉は地面を這っていく我がウォーキングの道連れとなり
高瀬 愛子(正保橋町)
▽教育委員会賞
幼な子とふうせんかずらの種取りすママの帰りを待つ夕暮れに
小川 恵 (坂 越)
▽文化協会賞
持ち寄りで昼餉に集う六十代おしゃれ話も少し加わる
箱根 知子(加里屋南)
▽奨励賞
十五年飼いし犬タロ亡くなりて馴染みの道を今日一人行く
北野 勝子(平成町)
観覧車は出でし朝日に輝きて玉(ぎょく)ちりばめし指輪とも見ゆ
川崎 郁子(山手町)
朝取りの胡瓜をすぐに食卓に曲がりて居るも我が作りしもの
糸雅 紀子(上仮屋北)
二十%オフと書かれて主待つペットショップに売らるる子犬
堀 百合子(折 方)
手入れせぬ庭で咲きたるカサブランカ去年(こぞ)より小さき花の香れり
鍋島 晴美(中 広)
【俳句兼題の部】水田むつみ 選(出句数79人394句)
▽市長賞
日向ぼこ仏の膝にゐるやうに 小倉 信子(鷏 和)
▽議長賞
山の子の海の子となる夏休 戸部美智代(木 津)
▽教育委員会賞
秋高し農を継ぐ子の頼もしく 中谷 裕美(寿 町)
▽文化協会賞
くやしさを汗の帽子に零しけり 平井 朝子(元塩町)
▽奨励賞
春立つや生徒が主役村おこし 徳沢みつえ(尾 崎)
玉の汗夢近付ける力かな 深澤美佐恵(尾 崎)
父母の形見の家の涼しかり 上口 幸子(木 津)
秋扇ひと言胸に入れたたむ 猪谷 信子(朝日町)
【俳句席題の部】水田むつみ 選(出句数35人175句)
▽市長賞
義士の町快晴といふ露けさも 武本 敬子(南宮町)
▽議長賞
コスモスは童話の色に暮れにけり 奥野美恵子(新 田)
▽教育委員会賞
十五夜の月の待たるる今日の空 田辺 公恵(加里屋)
▽文化協会賞
天守閣持たぬ義士町秋燕 坂本玖美子(御 崎)
▽奨励賞
余生なほ各駅停車秋日和 川端 正紀(加里屋)
古城址の空に帰燕を見送りぬ 白井貴佐子(尾 崎)
畑まで句会の知らせ秋日和 中田眞智子(中 山)
秋日和寝釈迦のごとき島を置く 斎木 富子(元塩町)
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