赤穂民報

「チョウの餌見つけて」市民有志が情報募集(4月26日)

 豊かな生態系の一つとしてアゲハチョウの一種、ジャコウアゲハの保護に取り組んでいる市民有志が、ジャコウアゲハの幼虫が餌とする多年草、ウマノスズクサの生息情報を募集している。餌を確保して繁殖しやすい環境を整えるのがねらいで、「見つけたらぜひ教えて」と呼び掛けている。
 南野中の木村繁之さん(82)=南野中=は尼子公一さん(73)=高雄=、山下一之さん(71)=木津=と協力して高雄地区に生息するジャコウアゲハの生態を研究。羽化率などをまとめた報告書を今年1月に刊行し、日本蝶類科学学会から「新知見で非常に貴重」と評価された。
 ジャコウアゲハの幼虫はウマノスズクサしか食べない習性で、ジャコウアゲハの繁殖を促すには、ウマノスズクサの保護が不可欠。高雄地区のジャコウアゲハも、木村さんたちの呼び掛けで地元自治会が草刈り時に自生地を刈り残すようにしたことで個体数が増加した。
 ウマノスズクサは、つる性の多年草。原野や土手などに生え、葉はハート形で先がとがっている。これまでの調査で、赤穂市内では高雄地区以外に坂越、有年地区の河川堤防や線路法面などで自生が確認されている。木村さんによると、「水はけがよく、あまり人の手が加わっていないところ」が多いという。
 「生い茂った雑草の中に交じって見つけにくい場合が多いが、もし、気付いたら連絡ください」と木村さん。TEL43・4517。

(ウマノスズクサの標本画Ⓒ大多和鐘三)

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