赤穂民報

関福大リレーコラム・高齢でなくても白内障に(6月2日)

 白内障はお年寄りがなる病気と思っていませんか?
 50歳代で37〜54%、60歳代で66〜83%、70歳代で84〜97%、80歳以上ではほぼ100%
と報告されています。ですから、見えにくくなったなぁと感じたら、眼科受診をお勧めします。
 白内障は、輪郭がぼやける、コントラスト(対比)がわかりにくい、青色が認識しにくいと言われています。このためにガスの火が見えにくく、なべを焦がす、服に火がついてやけどを負うなどケガや事故の危険も増えるようです。
 多くの方は眼の手術は、「見えなくなる」のではないかといった心配をもたれますが、本当に短時間で、現在は一般の病院でも日帰り手術も可能です。手術の前に一日4回の点眼を3日間します。手術のあと2、3ヶ月程度は、2、3種類の目薬があります。点眼の間隔は5分間以上で、2種類は一日4回、1種類は一日2回です。これに手術直後3日間は、毎食後の飲み薬があるのです。本当に「眼薬をさす・薬を飲む」のが仕事のようです。
 お年寄りにとって、これを一人で行うのは至難の業だと思います。表を作ったり、時間度にアラームや家族が電話で知らせたり、忘れないように協力も必要です。高齢で一人暮らしの方や他に病気をお持ちの方は手術のあとの点眼回数や受診も多いので、入院もよいかもしれません。手術そのものの負担は軽くても、確実な点眼を身につけるといったことから1〜5泊程度入院できる施設もあるようです。医師によく相談して、その人に合わせた病院選びをしましょう。
 手術の後は、劇的に眼が見えるようになるそうです。視覚情報が多くなることはとても喜ばしいことですが「自分の顔にこんなにしわができていたなんて」と驚いたり、お嫁さんやお子さんをご覧になって「そんなにしみがあるなんてお手入れしている?」と言われる方が多数います。そう言われないようにお手入れに励んで、家族を含めて気分転換もできるとよいですね。(看護学部教授・川西千恵美)

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