赤穂民報

犬になった王子(11月17日)

 中国の絵本は、三国志の「十万本の矢(岩波書店)」に代表されます。しかし、中国の辺境で暮らしている民族の絵本はなかなか手に入りません。
 ニュースで辺境の民族のことが報道されるにつけ、悲しい思いになり、中国はどうなっているのかととても気になるようになりました。
 あるとき、「犬になった王子(チベットの民話)」の絵本を見つけて早速手に入れました。チベットの王子が民のために麦の種を手に入れようと、厳しい旅を続け、やっとの思いで種を手に入れる物語です。
 麦の原産地は、西南アジアからエジプトにかけての地方であると言われています。遠い地からシルクロードを通り、長い長い年月を経て、やっとの思いでチベットに麦が伝わったと思われます。
 この物語は、チベットの人たちにとっては天地創造に継ぐ大切な神話ともいえるものなのです。
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 『犬になった王子 チベットの民話』○文/君島久子○絵/後藤仁○岩波書店
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 この絵本の原画は、赤穂市立美術工芸館・田淵記念館で12月17日まで開催中の「特別展「後藤仁 日本画・絵本原画」で公開されています。

(『犬になった王子 チベットの民話』 ○文/君島久子 ○絵/後藤仁 ○岩波書店)

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