赤穂民報

義士石碑磨いた13年間の奉仕にピリオド(2月11日)

 赤穂義士の月命日に合わせ、駅前通りから中央通りに点在する四十七士碑の清掃ボランティア活動を2006年から続けていた加里屋の米野征也さん(74)が高齢を理由に13年間にわたる奉仕に区切りをつけた。
 米野さんは熊本県出身で1972年から95年まで三菱電機赤穂工場で勤務。赤穂の環境を気に入って市内に自宅を新築し、定年後も赤穂を定住の地に選んだ。
 「よそ者なので、もっと赤穂のことを知りたい」と歴史を調べるうちに赤穂義士への興味が高まり、「大石さんを大切にできることを自分なりに」と61歳で石碑の清掃を始めた。父の名前が「忠義(ただよし)」だったことも義士に関心を持つきっかけだったという。07年にはボランティア活動の功績を称える「つつじ賞」が赤穂市から贈られた。
 最後の活動日と決めた今月4日。午前8時に掃除道具と水の入ったポリタンクを台車に積んで自宅を出発し、30分ほどかけて駅前通りに到着した。いつもどおり、大石内蔵助の石碑から清掃。乾いたブラシでほこりを落とし、噴霧器で水をかけてからブラシで磨いた。最後にコップ一杯の水をかけて合掌。47基すべてで同じように磨き、約3時間後に活動を終えた。
 「まだ体は元気なのですが、もし、清掃中に倒れたりしてご迷惑をかけるようなことがあってはならないので、これまでとすることにしました」と話す米野さん。「清掃活動のおかげで健康でいられたのかなとも思っています。これからも義士への思いは変わらず持ち続けたい」と話した。

(13年間にわたって毎月磨いた四十七士石碑と米野征也さん)

カテゴリ・検索
トップページ/社会/政治/文化・歴史/スポーツ/イベント/子供/ボランティア/街ネタ/事件事故/商業・経済/お知らせ

読者の声
社説
コラム「陣太鼓」
絵本の世界で旅しよう
かしこい子育て
ロバの耳〜言わずにはおられない
赤穂民報川柳
私のこだわり

取材依頼・情報提供
会社概要
個人情報保護方針

赤穂民報社
analyzer