赤穂民報
牡蠣食べて美味「オイスターサーモン」(4月6日)
坂越の上田水産は地元産カキを餌に与えて養殖した「オイスターサーモン」をこのほど初出荷。社長の上田武司さん(51)は「カキの豊富な栄養を引き継いで良質の脂がのった。ご当地サーモンとして売り出していきたい」と意欲を見せている。
昨年11月から12月にかけて3回に分けてトラウトサーモン(ニジマスの改良種)の幼魚3100匹を宍粟市山崎町の養殖場から購入。坂越沖の生けすに放し、カキのむき身をたっぷり混ぜた飼料を毎日4回与えた。
サーモンは水温が低いと餌をあまり食べなくなるが、「カキは食いつきが違った」(上田さん)という。当初は一日10キログラムだった餌の量は50キログラムに増量。もともと体重100グラムほどだったサーモンは1キログラムを超えるまでに成長した。
出荷は初夏まで続く予定で、市内の旅館やホテル、飲食店などで料理して提供されるという。いち早くメニューに取り入れた坂越の「くいどうらく」(海の駅しおさい市場内)の阿部健太店長(33)は「余分な脂っぽさがなく、後から甘みを感じる」と味の良さに注目し、刺身やにぎり寿司、しゃぶしゃぶ、ピザなどオイスターサーモンを使った7品の提供を始めた。
上田水産は「オイスターサーモン」の商標登録を申請中。上田さんは「好評なら来季は生けすを増設したい。春先から初夏にかけての赤穂の新名物としてPRしていきたい」と話している。
(地元産のカキを食べて育ったオイスターサーモンの水揚げ)
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