赤穂民報
おじいちゃんの手(6月8日)
アメリカ合衆国の国旗に人々のどんな思いが込められているか考えたことがあるでしょうか?
コロンブスのアメリカ大陸発見後、16世紀から17世紀のころのアメリカは「豊かな新大陸」と言われるようになりました。そして多くの人々が移り住むようになりました。その中にはアフリカやアジアの人々もいました。
しかし、白人を中心とした国では、いろんな人種差別が行われました。「公民権法(職業選択の制限を解消)」が成立したのは、あの大戦が終わった19年後の1964(昭和39)年のことでした。
大戦前には、新天地を求めて多くの日本人も移住しました。どんな暮らしを強いられていたのかすごく気になります。
「おじいちゃんの手」は、一人のアフリカ系アメリカ人の生きざまをかわいい孫に語り聞かせる話です。
驚いたのは、黒人はパンの生地に触ることは許されていなかったということです。まさかこんなところにまで人種差別が根付いていたとは思ってもみませんでした。
アメリカ合衆国の国旗=星条旗は、開拓の歴史であると教えられてきました。今も、多くの人々はそう思っています。
アメリカ合衆国とは、どんな国なのか、改めて考えさせられる絵本です。著者の勇気に頭の下がる思いです。
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『おじいちゃんの手』○文/マーガレット・H・メイソン○絵/フロイド・クーパー○訳/もりうちすみこ○光村教育図書

(『おじいちゃんの手』○文/マーガレット・H・メイソン ○絵/フロイド・クーパー ○訳/もりうちすみこ ○光村教育図書)
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