赤穂民報

遊ぶ場所がほしいんです(7月27日)

 「ベネズエラ」という国知っていますか。
 1920年代より石油を輸出し始め、1950年代には地方の村や町の人々が首都のカラカスやマラカイボなどの大都市郊外の荒地に住むようになりました。
 この地域に住む子どもたちは、どんどん遊ぶ場所を奪われていきました。彼らは、大人にしかられながらも路地裏や車道で遊ぶようになりました。その都度、大人たちにしかられましたが、子どもたちにとっては遊ぶ場所(公園)がないから仕方がないのです。
 ある時、ひょんなことから「公園を作ってもらおう」ということになり、市役所にお願いに行きました。しかし、聞き入れてもらえませんでした。そこで、子どもたちは大人たちに声を掛け、自分たちで自分たちの遊ぶ場所(公園)を作ることになったのです。
 この絵本は、ベネズエラに住んでいた岡野さん夫婦が、スイス人のロティさんからいただいたものを、日本に紹介したものです。今も世界13カ国で出版されているベネズエラのロングセラーです。
 ベネズエラでの子どもたちの遊び場の問題に、岡野さん夫婦が関心を持たなかったら私たちの目に触れなかったかもしれない貴重な絵本です。
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 『道はみんなのもの』○文/クルーサ○絵/モニカ・ドペルト○訳/岡野富茂子・岡野恭介○さ・え・ら書房

(『道はみんなのもの』○文/クルーサ ○絵/モニカ・ドペルト ○訳/岡野富茂子・岡野恭介 ○さ・え・ら書房)

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