赤穂民報

関福大リレーコラム・倫理学への招待〜正しく生きるための第一歩〜(2月7日)

 私たちの生活は選択の連続です。それは「昼食に何を食べるか」といったことから、「誰と結婚するか」といったことまで幅が広く、とかく私たちを悩ませます。
 特に自分の人生に多大な影響を与えるような選択をする場合などは、幸せになるのはどちらだろう?と悩みに悩み抜くことになります。ところが、どんな些細なことでも、自分の幸せのことだけを考えて選択をしてしまうと、往々にして他の人に迷惑をかけることになります。
 だから社会にはルールが設けられています。ここでいうルールとは、人々の間に起こる争いや対立をできる限り避けるための決まり事を意味しています。言い換えれば、全体が幸せになることを目的として、みんなが守ることを前提としています。
 例えば、このコロナ禍では三密を避け、自重した生活をみんなが守ることで、感染拡大のリスクを押さえることができて、結果的に早期終息へとつながって行きます。
 しかし実直にルールを守れば万事順調に行くとは限らず、返って失敗をしてしまうことがあります。例えば、コロナウイルス感染拡大予防のため外出自粛を厳密に守っていたら、ストレスによって体調を崩してしまった、といったことを耳にします。
 したがって無条件にルールに従うのではなく、どのようにルールを活用すれば良いのか、正しいルールとはどういうものなのか、そもそもルールとは何なのか、といったことを一人ひとりが考えることが大切になってきます。そのとき役に立つ学問の一つに倫理学があります。
 倫理学という言葉を聞くことはあまりないと思いますが、さしあたり、私たちが正しく生きるためにはどうすべきか、といったこと教えてくれる学問であるとしておきます。
 混沌とした現代社会にあって先行きが見通せない時代だからこそ、幸せに生きるための指針として、倫理学についてこれからみていきたいと思います。(社会福祉学部社会福祉学科准教授・岡崎幸友)

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