赤穂民報
《浄水施設担当課長汚職》架空発注で借金清算疑惑(2月6日)
借金の返済資金に充てるために貯水槽メーカーに金銭を要求して賄賂を受け取ったとして、収賄容疑で逮捕された赤穂市浄水施設担当課長の男(58)が、別の業者からの借金を清算するために架空の公共工事を偽装し、市の会計から不正に金を支出させていたとの疑惑が赤穂民報の取材でわかった。
関係者によると、課長は数年前、「浄水場の急な修繕で業者に支払う金が足りない」などの口実で市内業者から借金。実際には工事していないにもかかわらず、浄水関連施設の修繕などの名目で見積書や請求伝票を業者に提出させ、市の水道事業会計から不正に金を支払うことで業者からの借金を帳消しにしたとみられる。同様の手口を複数回重ね、市に与えた損害額の合計は少なくとも数十万円に及ぶという。
課長は2018年4月に課長に昇任。市の規程では、30万円未満の工事なら課長による決裁で発注や支払いが可能となっており、上司に決裁を仰ぐ必要のない小口の架空工事を仕立てることで不正の発覚を逃れていたとみられる。
兵庫県警捜査2課もこの疑惑について関係者から事情を聴いているとみられ、赤穂民報の取材に「余罪については有無を含めて捜査中」としている。
(架空発注による借金返済疑惑の構図)
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