赤穂民報

今夏の県知事選 長岡県議は金澤氏支持(4月7日)

 今夏の兵庫県知事選(7月1日告示、18日投開票)へ向け、自民党兵庫県連は7日、前県副知事の金澤和夫氏(64)の推薦を決定した。今後、党本部が地元国会議員の総意も参考にして最終決定するとみられ、どのような裁定が下されるか注目される。
 知事選の候補者擁立をめぐっては、県議会最大会派の自民党県議団が昨年9月ごろから候補者を検討。12月に現在5期目の井戸敏三知事(75)が今季限りの引退を表明したのを受け、金澤氏へ立候補を要請した。ところが、3月中旬、党県連幹事長を務める石川憲幸県議(65)ら13議員が金澤氏支援の撤回を会派に申し入れ。そのうち11人が会派を離脱し、元大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)に出馬を要請する事態となった。
 自民会派は、離脱した11人を除名。7日の県連選挙対策委員会で金澤氏の推薦を決めた。
 党関係者によると、石川氏らは元々は、金澤氏支援に最も積極的だったという。しかし、選挙準備への取り組み方や政治理念などで折り合わない面が生じ、次第に関係が悪化。「最後は大喧嘩して別れた」という。
 赤穂市・赤穂郡・佐用郡選挙区選出の長岡壮壽県議(60)は会派に残った33人の一人で、金澤氏を支持する意向。赤穂民報の取材に、「ほぼ2年間かけて石川議員も含め議員団全員で議論した上で、金澤氏の支援を決定し、既に様々な個人・団体が支援活動を展開している。団結しなければならないコロナ禍の国難の中で、11人が突然反旗をひるがえし、兵庫における大阪維新の窓口を大きく開き、呼び込んだ行為に、大変な戸惑いを覚えている。田舎切り捨ての、大阪中心の維新政治を何としても阻止したい。自民党県議団としてぶれずに金澤氏を支える」と語った。
 同知事選には、金澤氏、斎藤氏のほか、元加西市長の中川暢三氏(65)が立候補を表明。共産党も候補者擁立を目指している。また、立憲民主党と国民民主党の一部県議などが出馬要請した明石市長の泉房穂氏(57)は6日、要請に応じない意向を表明した。
 長岡氏との一問一答は次のとおり。
 * * *
 −−石川氏らが反旗をひるがえした真の理由は
 「表向きは、金澤氏のこれまでの実績や能力は否定しないが、ポストコロナ社会の新たな時代に挑戦する情報発信力を持ったリーダーが必要だと判断したようだ。それが斎藤氏と言うことだが、真の理由はわからない」

 −−石川氏から離脱を誘われなかったのか
 「自分には一言も相談はなかった」

 −−誘われたら行動を共にしていたか
 「それはない」

 −−石川氏らが斎藤氏を擁立したのはどういう経緯なのか
 「詳細はわからないが1年以上前に、国会議員が離脱組県議に斎藤氏を紹介した。彼らは金澤氏と距離ができるにつれて、気持ちが斎藤氏へと傾いたのか、徐々に議員団の一部に斎藤氏との面談や支持を誘う声掛けが続けられた模様。最近になって一定の人数がそろったのか、具体的な擁立活動が突然始まった」

 −−会派を離脱した11人との今後の関係は
 「団議に背く行為として11名を自民党議員団から除名した。新しい会派を設立し斎藤氏支援を続けられるようなので、その背く行為が続く限りは、現在の状態が継続される。その行為が解消されれば、その時点で自民党議員団での議論が始まるかもしれない」

 −−斎藤氏についての印象は
 「出馬会見を見たが、静かに話をする方だなという印象。歳入改革については具体案が全くなく、歳出改革については、財政調整基金(県の貯金に当たる)の積み増しのため等の歳出カットと、大阪との連携が主であった。一例としてフィールドパビリオンが挙げられたが、この概念に基づく活動は、もう既に兵庫県下で数多くの市・町が展開している」

 −−金澤氏はどうか
 「これまでの誠実な県政運営には定評があり、災害対応など数多くの修羅場も踏まれている。派手さはないが、このコロナ国難の時に、町・市・関西広域連合・国と連携し、特に人口の少ない田舎も大事にしてくれる温かい県政を運営して頂けると確信している」

 −−今後どのような立ち位置で行動するか
 「コロナ対策や、ポストコロナ社会の構築に向けて議員団は団結し、県政をこれまで以上にしっかりと進めていく。その上で金澤氏を、ぶれずに支援していく」

カテゴリ・検索
トップページ/社会/政治/文化・歴史/スポーツ/イベント/子供/ボランティア/街ネタ/事件事故/商業・経済/お知らせ

読者の声
社説
コラム「陣太鼓」
絵本の世界で旅しよう
かしこい子育て
ロバの耳〜言わずにはおられない
赤穂民報川柳
私のこだわり

取材依頼・情報提供
会社概要
個人情報保護方針

赤穂民報社
analyzer