赤穂民報
【読者の声】オンライン授業はどうなった?(4月24日)
中3の子を持つ保護者です。新型コロナは収束どころか感染拡大の様子で、また学校が休校になることもあるんじゃないかと思っています。もし、そうなった場合、オンライン授業は可能なのでしょうか。
たしかタブレットとWi−Fiを貸し出すといった話があったと思うのですが、どうなったのでしょうか。受験の年なので心配です(一保護者)
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赤穂市は、国が進める「GIGAスクール構想」に基づき、オンライン学習が可能な環境の整備に取り組んできた。コロナ禍でさらに必要性が高まり、昨年5月に市内の公立小・中学生3404人に自宅のインターネット通信環境を調査。無線LAN(Wi−Fi)が設置されていない児童生徒の家庭に提供できる数のWi−Fi機器をすでに確保している。
タブレットは児童生徒1人に1台ずつの数を今年1月末までに各校に納入済み。市教委によると、いずれの学校も3月末までに実際にタブレットを使って初歩的な操作方法を練習したという。
今後の活用として、市教委は「まずはインターネット上で教材動画を視聴するオンデマンド型やインターネットにアクセスしてプリント学習できるクラウド型」での使用を想定しているという。クラウド型は児童生徒一人一人に割り振ったIDとパスワードでシステムに接続するため、児童生徒が宿題を提出したり、教諭が採点したりすることができる。一部の自治体が導入している授業のライブ配信は「先生と児童生徒がお互いに顔を見て、声を聞くことができる効果は大きい」とメリットは認めるものの「全学級が同時に実施した場合、回線トラブルが多発するおそれがあり、現実的でない」とし、「学年や学級を分散して実施できないか検討していく」という。
市教委は「必要なときが来れば、タブレットを家庭に持ち帰らせて、いつでも利用できる状態にはなっている」と話すが課題はある。操作方法の練習では小学校低学年のクラスで「全員がログイン(接続)できるまで2時間かかった」と報告があったという。パスワードにアルファベットが使われているためだ。また、インターネット環境のない家庭へ配布するWi−Fi機器は、休業期間に応じて月単位または一日単位の契約(費用は市が負担)をした上で配布するというのだが、セッティングがうまくできない家庭があった場合、感染拡大が深刻な状況の中で誰がどのように支援するのかもネックになりそうだ。
市教委は「休校になった場合の『学びの保障』はオンラインがすべてではない。従来のようにプリントを配る方法や休校明けの補習なども組み合わせ、学年や状況に最も適した方法を取っていきたい」と話している。
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