赤穂民報
山歩きのススメ(3)向山(4月26日)
健康志向の高まりとともに、豊かな自然と眺望などが楽しめる山歩きがブームとなっている中、より安全で快適にハイキングを楽しんでもらおうと、赤穂市内の山々でボランティアの地元住民らによる登山道整備が活発になっている。そのうち3か所を取材した第3弾。
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頂上から東に瀬戸内海、西に市街地を一望できる向山(むかいやま、196・9メートル)には複数の登山ルートがある。特別養護老人ホーム「瀬戸内ホーム」近くの登山口からだと30〜40分ほどで頂上に達する。
昨年12月ごろから尾崎の萬代一三さん(87)ら有志が頂上までのルートを草刈り。笹が茂って30センチほどしかなかった道幅を2メートルほどに拡張した。その活動に呼応して今年1月ごろからは清水町の結城真弓さん(76)らが頂上付近の草を刈り、男性たちがのこぎりを使って枝払い。一帯は広場のようになり、眺望が格段に良くなった。
「元々はコロナで出掛けるところがなくなり、フレイル防止のために向山に登り始めました」と結城さん。作業を手伝うようになり、「もう少し、もう少しと草を刈っていくうちに、ここまで広くなりました。おかげで足腰も丈夫になって、肩こりもなくなった」と笑顔を見せた。2月には清水町の松村完治さん(74)が登山口や分岐点に道しるべを設置。初めて来た人でも迷わず登れるようになった。
萬代さんら山歩き仲間3人は向山の北にある丸山中腹に展望スペースを整備。道の端や樹木の周囲に縁石を並べ、廃品の椅子を置いて休憩場所を作った。眼下は東浜塩田を埋め戻すための土砂を採取した谷だといい、春には山桜が一面を彩るという。萬代さんは「身近なやすらぎの場になればと思って作業しました。最近はわざわざ遠くから登りに来てくれる人もあるのでうれしい」と話す。
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赤穂民報より
標高の低い山でも、道に迷って遭難したり、天候の急変、けがなどのリスクがあります。十分な準備と計画をして、無理せず安全に山歩きを楽しんでください。
(向山のルートマップ)
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