赤穂民報
関福大リレーコラム・「心の健康」保つためにいつもの日常に趣味を(6月12日)
新学期が始まって2か月がたち、新入生や新成人の方も新しい環境に慣れてきた頃かと思います。
私自身も今年度から、関西福祉大学に奉職し赤穂市での生活に順応してきました。この2か月間で学生と関わっていくうちに多くのことに気づくことができました。今回は、そのうちの一つをご紹介します。
講義で、学生に自己紹介の発表をしてもらった時のことです。趣味について聞くと、一人暮らしを機に料理に挑戦したり、絵を描いたり、作品を作ったりしていると楽しそうに話してくれました。いずれも、家の中で楽しめる趣味です。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、家で過ごす時間が増えました。はじめは、戸惑いつつも新しい環境に慣れるのに必死でしたが、少しずつ息苦しさを感じるようになった方もいらっしゃると思います。そんな中、学生が興味のあるものを見つけて、それを楽しそうに挑戦をしている姿を見て「心の健康」の大切さに気づかされました。
社会環境や生活環境の急激な変化は、心と身体の健康に大きな影響を与えるといわれています。身体はストレスを感じると、副腎皮質からコルチゾールが分泌され、血圧値や血糖値が上昇したり、交感神経の働きが活発となり、心拍数の増加や筋緊張の亢進がみられます。このように、ストレスが身体に与える影響は大きいといわれています。また、自分の存在に価値や自信が持てないなどの心の健康問題が、いじめや不登校、未成年の喫煙・飲酒、薬物乱用といった問題と深く関っているともいわれています。
前述の学生のように興味の持てるものを見つけて挑戦したり、楽しんだりすることもストレスには有効と考えられます。また、日の光を浴びることで幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌され、精神の安定や安心感をもたらすことができます。心の健康を保つためにいつもの日常に何か楽しめる趣味を加えることをお勧めします。(教育学部保健教育学科助教・岡井千沙子)
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