赤穂民報

関福大リレーコラム・体内時計を整えて睡眠の質を向上(7月10日)

 先日、学生と話をしていると、「寝つきが悪くなって、夜になかなか眠れないんだ」と教えてくれました。
 寝るまで何をしているのかと聞くと、「スマートフォンを触ったり、パソコンで動画を見ながら横になっている」と、話してくれました。そこで、今回は睡眠と光の関係についてご紹介します。
 睡眠は、「目覚めホルモン」と呼ばれるコルチゾールと「眠りホルモン」と呼ばれるメラトニンというホルモンが関係しています。この2つのホルモンの分泌によって、眠りについたり、体が活動的になったりします。
 コルチゾールとは、目から入る光の刺激で分泌され、体が活動するように脳から伝達がされます。メラトニンは、コルチゾールとは逆に夜暗くなると分泌され、体をリラックスさせる効果があり、体が眠りやすい状態にします。
 しかし、夜遅くにパソコン、スマートフォン等の強い光(ブルーライト)を浴びると、脳が寝る時間ではないと勘違いをして、メラトニンの分泌が低下し、コルチゾールの分泌が活発になると言われています。また、寝る前にブルーライトを浴びると、成長ホルモンなどの健康を支える様々なホルモンの分泌のバランスが乱れてしまい、寝ても疲れが取れない状態になることもあります。
 日本睡眠医学協会は、睡眠時に免疫細胞の活動が促進するため、睡眠の乱れによって、免疫機能が低下すると、警告しています。質の良い睡眠をとるためには、寝る前にスマートフォンやパソコンを見ないこと、朝起きた時に朝日を浴びることなどで、体内時計(サーカディアンリズム)を整えることに繋がり、有効とされています。
 また、日中に屋外での活動(運動など)を積極的にすることや、早寝早起きをして規則正しい生活でサーカディアンリズムを整えることも睡眠の質を向上させるといわれています。(教育学部保健教育学科助教・岡井千沙子)

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