赤穂民報

関福大リレーコラム・すべての身体活動には意味がある(10月30日)

 「最近、身体を動かしていますか?」と聞かれた時、みなさんはどのように答えるでしょうか。

 最近はスピーカーに向かって「テレビ消して!」と言う姿を目にするようになりました。近年はこれまで以上に家電による家事の機械化・自動化の進化が著しく、便利な家電が増え、家事にかける時間が節約できるようになっています。

 一方、「身体を動かすこと」すなわち「身体活動」という側面から見ると、生活の中での身体活動の機会はより減少していることが考えられます。家事時間の節約と共に身体活動の機会も節約するようになっていないでしょうか。

 前回のコラムでは、健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)(厚労省、2013)をご紹介しました。この身体活動とは、安静にしている状態より多くのエネルギーを消費する全ての筋活動のことを指します。

 「身体を動かす」と考えると、つい運動やスポーツなどの体力の維持・向上を目的とした活動を想像します。しかし、身体活動には、日常生活における通園・通学・通勤、習い事や買い物、またそれに伴う移動、日常の家事・労働に伴って行われる「生活活動」なども含まれます。では、改めて「最近、身体活動を行っていますか?」と問われたとき、みなさんはどのように答えますか。

 また、WHO(世界保健機関)は「WHO身体活動・座位行動ガイドライン」で「EVERY MOVE COUNTS(ちょっとした身体活動にも意味がある)」といったメッセージを示しています。すなわち、少しの家事など、どんな身体活動でも意味があるということです。ただし、英国ウルスター大学のマーフィーら(2013)は、エネルギー消費を目的にするならば、家事だけをしていれば良いわけではないことを述べています。

 もしもみなさんが体重管理などを目的として身体を動かすのであれば、ぜひ家事などの生活活動と共に、ちょっとした時間に軽い運動やスポーツも行ってみてください。(教育学部保健教育学科講師・川勝佐希)

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