赤穂民報
家計厳しい子育て世帯に食料品支援(11月11日)
企業や団体、個人から提供された食料品や日用品を家計が厳しい子育て世帯などが無料で持ち帰ることのできる「サステナブルパントリー&フリッジ」が加里屋の花岳寺通商店街に12日開設。全国的にも先駆的な取り組みで注目が集まる。
「あこう子ども食堂」を運営する赤穂市地域活動連絡協議会(岩崎由美子会長)がコミュニティスペース「古民家tunagu」に隣接する空き家を改修。NPO全国こども食堂支援センター「むすびえ」の助成で棚やエアコンを整備した。容量約830リットルの業務用冷凍庫と約570リットルの冷蔵ショーケースは子ども食堂への支援を継続して行っている「フクシマガリレイ」(大阪市西淀川区)から新品が寄贈された。
棚には企業や団体から提供された食品、地元農家が寄贈した野菜や果物が並び、冷凍庫と冷蔵庫には生鮮品や冷凍食品、アイスクリームなどが保管されている。利用者は事前登録で交付されるカードキーで電子ロックを解錠して入場。セルフサービスで品物を取り出し、重さを一括計量した伝票をポストに投函するだけで持ち帰ることができる。
施設名の英語を直訳すると「持続可能な食品庫&冷蔵庫」。こうした取り組みはフードロス削減の目的で2012年にドイツで始まり、欧州に広まったという。日本でも昨年から各地で開設に向けた動きが増えているという。
児童扶養手当受給者、コロナの影響で収入が大幅に減った世帯などを対象に利用登録を受け付ける。カードキーの保証料として200円を預かり、利用終了時に返金する。当面は曜日を問わず午前8時〜午後8時にオープン。岩崎会長は「生きていく上で食べることは大切。困っている世帯に少しでも役立てば」と話している。
問い合わせは同協議会Tel55・9188。食品の補充などを手伝うボランティアスタッフも募集している。
(花岳寺通商店街に開設された「サステナブルパントリー&フリッジ」)
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