赤穂民報
塩屋堂山から悪臭 県が発生源を指導(6月11日)
新田地区で5月初旬、悪臭についての苦情が赤穂市に寄せられ、悪臭の発生源は塩屋堂山の肥料製造現場であることが県と市の調査でわかった。
現場からは2年前にも悪臭が発生しており、地域住民は「食事が喉を通らなくなるほどひどい臭い」「本当に迷惑。いいかげんにしてほしい」と訴えている。
先月27日に現場を立ち入り調査した西播磨県民局環境課によると、土地を管理する事業者がカボチャに木質チップを混ぜ合わせて肥料に加工する工程を露天で行っていた。「10トントラック5〜6台分に相当するカボチャ」があり、木質チップの中には「長さ20センチほど」のものも含まれていたという。
県はこれらのカボチャや木質チップについて「廃棄物にあたる可能性がある」とし、事業者に搬入元を質問したが「改めて説明する」などと答えるのみで明らかにしなかったという。県はさらなる搬入の中止と「チップ」とは言えない大きさの木材を分別撤去するよう口頭で指導した。
同課は「適切な撤去処分を確認するために事業者の作業に立ち会い、今後も現場確認を続ける」と話している。
現場からは過去にも悪臭が発生し、2年前には県の指導を受けた事業者が「もうしない」と肥料製造の中止を約束したとされる。そのときの調査では、建物を解体したがれきとみられる廃棄物が現場一帯に大量に埋められていたことも発覚。事業者の男性は「畑か果樹園をつくるために土地を造成した」と強弁していたが、県は産業廃棄物の無許可処分事案とみなし、廃棄物の除去と適切な処分を指導した。
新田地区に住む男性は「(事業者は)まったく信用できない。なぜ県や市はもっと厳しく対応しないのか。警察が取り締まりに動いてもよい問題だ」と事業者だけでなく行政や警察にも怒りの矛先を向けた。
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