赤穂民報

車から意識不明者救助 善行の2人に「のじぎく賞」(6月11日)

 車を運転中に意識不明になって側溝に転落した人を救護して命を救った男性2人に、善行を称える「のじぎく賞」が兵庫県知事から贈られた。

 受賞したのは、いずれも東有年の元金融機関職員、米光幸市(よねみつ・こういち)さん(69)と会社員の谷中直樹さん(57)。

 米光さんの話では、先月3日午前8時40分ごろ、東有年の沖田遺跡公園近くで農作業中に手を休めていると、50メートルほど先の農道を走行していた車が1メートルほど斜め下の側溝に転落したのが見えた。「トラクターで引き揚げてあげないと」と急いで駆け付け、「大丈夫ですか」と運転席の男性に声をかけたが反応がなかったという。

 米光さんは現場近くに住む近所仲間の谷中さんに携帯電話で応援を求め、事故の男性を運転席から救出するとともに手分けして救急と警察に通報。救急車が到着するまでの間、傘で日陰をつくるなどして介抱した。

 警察などによると、救助された男性は60代で、釣り餌になるエビを捕れる水路を求めて車で移動中、急病を発症したとみられる。救急車とドクターヘリで搬送され、一命を取り留めた。

 のじぎく賞の伝達式は先月27日、加里屋中洲の赤穂警察署で行われ、堀井昭彦署長は「迅速な119番と警察への通報が人命救助につながった」と2人の行動を称えた。米光さんは「人として当たり前のことをしただけ」と話し、谷中さんは「命が助かって良かった」と語った。

(人命救助の功績で「のじぎく賞」を受賞した米光幸市さん(左)と谷中直樹さん。車は左側の側溝にタイヤが脱輪した姿勢で転落していたという)

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