赤穂民報

じゃがいもから「ミニトマト」!?(6月10日)

 「じゃがいもにトマトがついた」と坂越小島の玉石志づ子さん(91)が知らせてくれた。

 見に行くと、じゃがいもの茎から形も大きさもミニトマトのような緑色の果実が6〜7個、房に実っている。玉石さんが株ごと引っこ抜くと、地中からじゃがいもがゴロゴロと出てきたので、じゃがいもの株であることは間違いない。玉石さんは「長いこと畑やってきたけど、こんなのは初めて見た」と言う。

 兵庫県立農林水産技術総合センターに写真を見てもらうと、これは「じゃがいもの実」だという。

 「普段、私たちが食用する『じゃがいも』は地下茎が肥大したもので果実ではありませんよね。じゃがいもの果実は、他の植物と同様、花が咲いて、受粉した後に実ります。このミニトマトみたいなのが、じゃがいもの果実です」

 同センターによると、「そんなに珍しくもないし、不思議な現象でもない」という。しかし、玉石さん以外の人も「こんなのは初めて見た」と口々に話すのはどういうことなのか。

 野菜や果物に詳しいタキイ種苗通販係は、「農家さんによっては、じゃがいもに栄養が行くように、と花を摘み取ることがあります。そこまでバランスを崩すことはないので放っておいて問題ないのですが、そうやって花を摘むことが多かったので、じゃがいもの実を見たことがない人が多いのかも知れません」と推測する。

 ちなみに、じゃがいもの実には食べるとお腹をこわす成分が含まれているという。タキイ種苗は「基本的には食べられないものですので、そのまま見た目だけをお楽しみください」と話していた。

(まるでミニトマトのような「じゃがいもの実」=写真向かって右。左は同じ株の根についたじゃがいも)

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