赤穂民報

自転車で東京から赤穂へ 還暦記念の挑戦(6月15日)

 サイクリングが趣味の還暦男性が、江戸城松の廊下の刃傷事件を知らせた早かごにちなみ、東京から赤穂まで自転車での走破に挑戦した。

 清水町の会社員、長棟幸生さん(61)は今月8日、始発電車で東京へ向かい、東京都千代田区の皇居前を愛用のロードバイクで午前10時に出発。初日は静岡県沼津市まで走った。翌日からは朝7時から夜7時まで食事と休憩をはさみながらペダルを踏んだ。

 道中で最大の難所とにらんだのが箱根と鈴鹿の峠。いずれも峠を通らずに済む別ルートを選択したが、箱根は結果的に3つの山を越えなければならず、鈴鹿は選んだ道が土砂崩れによる通行止めで、遠回りした上に高低差800メートルの峠を走る羽目になった。

 4日目の夕方には転倒して右膝をすりむくアクシデントもあり、何度も心が折れたが「行けるところまで頑張ってみよう」とチャレンジを続行。61度目の誕生日を翌日に控えた12日午後4時半過ぎに上仮屋の大石邸長屋門にたどり着いた。

 長棟さんは50歳のとき、中学・高校時代に趣味としていたサイクリングを再び始めた。2年前に淡路島一周、昨年は琵琶湖一周を走破。「60歳のうちに何か自分自身の記念になることを」と今回のチャレンジを考えたという。

 途中で遠回りした分、走行距離は700キロに達した。「足はパンパン。やっと終わったなと、ほっとした気持ち。しばらくは自転車に乗りたくない」と苦笑いした長棟さん。4日半での到着は奇しくも刃傷事件を知らせた早水藤左衛門と萱野三平とほぼ同じで、「早かごで走り通した昔の人は本当にすごい」と感服した。

(還暦記念に東京から赤穂まで自転車走破を達成した長棟幸生さん)

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