赤穂民報
《市民病院医療事故多発》記者会見の一問一答(赤穂民報まとめ)(7月1日)
赤穂市民病院が6月28日に開いた「脳神経外科における医療事故に関する記者会見」の主なやり取り(テーマ別にまとめたため実際の発言順とは異なる。初出後は敬称略)
―会見を開いた理由は。
喜多晃事務局長「4月1日に病院事業管理者が配置され、病院の様々な状況をつぶさに検証した。また、市民あるいは患者様、議会から様々な声があった。十分な説明をしていないということで、今回記者会見を開くことにした」
―何についての謝罪だったのか。なぜ、このタイミングなのか。
寺谷進病院事業管理者「市民に多大な心配をおかけしている状況をまずおわびするという主旨。私が本年4月に着任し、一連の事故について院内でのヒアリングも行い、市長からも説明責任があると指導も受けた。できるだけ早くそういった場を設けるべきと、先般の市議会で答弁し、きょうの会見となった」
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「過誤と言うほどのものではない」
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―2019年10月の医療事故について。当時70代の女性の頚髄をドリル手術中に損傷した医療事故報告書に「過って硬膜を損傷した」と手術を執刀した医師本人が書いているのに、なぜそれが医療過誤にならないのか。
高尾雄二郎副院長兼医療安全推進室長「事故当時、脳神経外科は『事故ではない。想定範囲内の合併症である』という報告だった。その後、外部の専門医の検証結果も踏まえ、医療過誤かどうか検証会議で検討した結果、診療科の判断を覆すものではなく、医療過誤ではないとの判断が出ている」
―外部検証報告書には「損傷の原因は稚拙で荒いドリル操作につきます。本当にありえない操作です」などと書いている。それでもこれが医療過誤じゃないと判断したのか。
高尾「ドリルの操作は確かに稚拙ではあるが、間違った手順でオペを行ったわけではないと。過誤と言うほどのものではないという経過だったと思う」
―外部検証した専門家は、手術のビデオを見て検証報告書を書いたと聞いている。見る人が見れば一目瞭然なぐらい技量が未熟だったと示していると思うが、手術室にいた他の医師は、なぜそれほど技量が未熟な医師にドリルを持たせたのか。なぜ、途中でやめさせなかったのか。
高尾「当然手術のときは指導医が横について介助していると思うので、危ない操作をすれば注意をもちろん与えていると思う」
―当該医師はドリルを使った手術は何例経験があったのか。
高尾「データを今持っていない。他院でした症例数は多分把握できないと思う。当院でやった手術数は把握できる」
―この事故の約3か月後に再びドリルを使った手術で医療過誤になった事故を起こしている。この間、病院として、医師に対してどういう研修や指導を行ったのか。
高尾「事故発生時には当該医師あるいは診療科から事故の報告がなかったため、院長以下は事故を覚知できていなかった。結果として通常の医療の指導や研修の域を出るような指導は行っていない」
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事故調「前院長の判断で開かず」
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―院内医療事故調査委員会はいつ開かれたのか。事故調が設置されるまでは検証会議で話し合ったのか。
高尾「2022年2月24日と3月11日の2回。医療安全推進室としては院長に事故調を開くべきと進言していたが、院長の判断で開かれなかったのは事実」
―事故調査委員会が設置されるまでは一切検証してなかったのか。
高尾「公式な会議は開かれていなかったのが事実。ただ、後から聞いた話だが、メンバーは明らかになっていないが、院長が非公式に検討を繰り返していたようだ」
―事故調査委員会の人数とメンバーは。
高尾「前院長と副院長3名、事務局長、前医療安全室長、脳神経外科の指導医、医療安全管理者2名、手術部の看護師、外来の師長、医療課で12名」
―2019年10月の頸髄損傷の事故について、脳神経外科の指導医も医療過誤ではないとの見解を示したのか。外部検証報告書は参考にしたのか。
高尾「最終的に合意したということだと思う。当然参考にしていると思うが、その場ですべて読み上げて再度チェックするということはしていない。それ以前の検証会議で参照しているので、それを踏まえての検討だと思う」
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専門知識ない10人で「検証」
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―検証会議はいつ、どのようなメンバーで行われたのか。
高尾「2021年3月18日、4月21日、6月28日の3回開催している。メンバーは院長と医療安全担当の副院長と私と高原副院長、看護部長、事務局長、当時の参与、医療課長、総務課長。年度替わりで多少メンバーが変わっているが、医療安全管理者を含めて10人」
―検証会議には脳神経外科の専門知識のある人は入っていないか。
高尾「入っていない」
―前院長が非公式な検討を行っていたとの説明があったが、この検証会議のことか。
高尾「違う。非公式というのは院長が主だったメンバーを集めてやっていたと医療安全室から聞いている」
―検証会議では、当該医師、助手を務めていた指導医に直接話を聞いたのか。
高尾「正確な記憶はないが、指導医は当然参加していたと思う。手術室の看護師やスタッフは、おそらく参加しなかったと記憶している」
―関係者からの聞き取りをしなければ、どんなことが起こったのかわからないと思うが、なぜ検証会議に当該医師を呼んでいないのか。
高尾「当該医師は呼ばなかった。私が当時担当でなかったので理由はわからない」
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「外部検証は3件」発表訂正
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―ニュースレポートには「本件以外に7件の事故報告があること。本件以外の事故については、外部有識者の検証を受け検討し、医療過誤ではないと判断したこと」とあったが、外部有識者の検証を受けたのは何件か。
喜多「3件だ」
―ニュースレポートが出た後、外部検証の件数について病院に確認したが「要は8件」との回答だった。取材に対して嘘をついたのか。
寺谷「ニュースレポートの表現については本当に申し訳ないが、改めて訂正したい」
―外部検証を受けた3件はどの事故か。
高尾「カテーテルを用いた治療の事故に関しては、前院長が循環器医師でカテーテル治療の専門だったことから前院長が検証した。外科系のものは院内外科医師を中心に検証している。脊椎系は専門性が高いということで、外部に検証を依頼した。医療事故に関する検討や判断は院内検証が基本と考えている」
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追加の医療事故3件は「撤回」
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―追加した3件は、どのように医療事故でないと判断したのか。
高尾「事故調で非常に幅広く症例を追加して検討した。個別のことには答えられないが、出た結論は3件とも事故に当たらないということ」
―(今年3月25日の記者会見で)前院長が「医療事故3件が新たにわかった」と認めたと認識していたが、それを撤回するということか。
喜多「(医療事故が新たに3件あったと)思われても仕方がないような発言であったかと思う。誤解を与えたのであれば、申し訳なく、お詫びしたい。医療事故は8件だった」
―医療事故と医療過誤の判断基準は。
高尾「合併症がどうかに関わらず、何らかの障害が生じた場合は事故として報告すべきであろうと思う。医療者の過失があれば過誤と捉えるのが一般的だと思う。基本的には『事故により濃厚な処置や治療の必要性が生じた』場合を医療事故として、それより軽いものはいわゆるヒヤリハットと言われるインシデントになる」
―3件については、事故により濃厚な処置や治療の必要性は生じなかった、ということか。
高尾「そういうことだった」
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「手術禁止知っていたが止めず」
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―院長による当該医師に対する手術等の中止指示(2020年3月1日)後も手術等が行われた。何回、どういった内容の手術等が行われたのか。
高尾「実際に執刀した手術は、把握している限りは1例。カテーテル検査に関しては、総数はピックアップしているが正確な件数はこの場では伝えられない」
―手術禁止中の手術は1件、カテーテル検査は複数件あったと。手術1件については医療事故ではなかったということか。
高尾「議論の俎上には上がったが、事故ではないという結論に至った」
―手術を禁止されていたのに、なぜ手術や検査が起きたのか。
高尾「手術の介助は禁止していなかったので、指導医の執刀を介助する予定で手術室にいた。執刀する段階で患者の主治医だった当該医師が『自分が説明したアプローチと違う。患者さんに違うことを説明してしまったことになるので認められない』と口論になった。当該医師が言ったアプローチを指導医はやったことがなかったので、『じゃあ、やりなさい』ということになってしまった。そうは言っても命令違反なので、非常にこまったことだと思っている。カテーテル検査に関しては、前院長は『侵襲を伴う検査の禁止』にカテーテル検査を含めたが、当該医師がどう解釈したのか、勝手にやったというのが現状。手術禁止は院長が口頭で申し伝えたが、カテーテルをやっていると聞いて文書でまた通達した」
―勝手にやっていたというのは、その医師の判断なのか、それとも上司の指示なのか。
高尾「把握できていない」
―カテーテル検査を手術禁止中に行ったときは、他の脳神経外科の医師は横に付いてなかったということか。
高尾「医療安全が調べたが正直わからない」
―わからないというのがわからない。手術カルテは見たのか。
高尾「正直なところ、オペ録をどういうふうに書いているかは詳細に検討したわけではないが、正直なところ、断言できるようなことは今この場では伝えられない」
―手術室にいた他のスタッフは、当該医師が侵襲的検査や手術を禁止されてることを知らなかったのか。
高尾「当然知ってたと思う」
―知っていたけれど、誰も止めなかったのか。
高尾「その通り。そこに問題があると思う」
―禁止中の手術や検査を病院が把握した年月日は。
高尾「わからない。ただ、文書を出したのは、(2020年)10月。それまでも医療安全や院長から口頭で注意を繰り返していたようだ」
―非常に重大なコンプライアンス違反だと思うが、発覚した時点で当該医師本人、あるいは監督責任者を処分したのか。
喜多「当該医師、監督者のその時点での処分はやっていない」
―なぜ処分しなかったのか。
喜多「当時、処分すべきという認識がなかったから、そういうことになったものだと考えている」
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「見過ごしたと言われても仕方ない」
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―当該医師を採用する際、(前任地の病院の)副院長が藤井隆前院長に「医療事故、ミスを多く起こしている」と情報として伝えたと聞いているが。
喜多「当該医師採用時の個人情報に関わることなので、この場での回答は控える」
―とんでもない医師が入ってきていると噂になっていたけれども、上層部それから医師、看護師も見過ごしてたということか。
喜多「結果として、見過ごしていたと言われても仕方がない状況だったと考えている」
―男性医師が執刀した手術で医療事故にならなかった手術は何件あるのか。
高尾「ここで答えることはできないと思う。(事故を起こした手術が)全てというわけではないと思う」
―データとして残っていると思うが、それを出してもらえないか。
喜多「数字を確認して改めて報告する」
―当該医師は2020年度の末、あるいは21年のはじめくらいから無断欠勤、早退、遅刻が常習になっていたと聞いているが、病院側は把握しているか。
喜多「病院としてはそのようなことは承知していないということになる」
―そもそも、なぜその医師の採用に至ったのか。医師不足だったのか。
喜多「当該医師の採用前は脳神経外科の常勤医は2名だった。欠員ということではないが、さらに良い治療、例えば救急対応が可能になるということで採用を考えた」
―医師の採用で、面談したのは誰か。
喜多「当該医師の個人情報に関わることなので回答を控える」
―採用するかどうか意思決定した会議の名称を教えてほしい。
高尾「一般的に医師を採用する際に会議等は開かれない。院長と当該科長の間で話し合って採用を決めることが一般的」
―採用時に男性医師の実績や経験は調べたのか。
喜多「当該医師の個人情報なので回答を控える」
―実績ではなく、実績を調べた方法について質問している。
喜多「その部分についてもそのように考えている」
―男性医師は以前所属していた大学の医局を途中でやめてフリーになったと聞いている。医局をやめた理由を把握しているか。
喜多「回答を控える」
―この医師が在籍していた大学医局は、高原院長が卒業した大学だが、この医師について情報収集しなかったのか。
高原秀典院長「採用時にはまったく知らなかった」
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「もっと早く気付くべきだった」
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―マニュアルでは、文書報告の前に口頭でただちに報告するというルールになっているが、口頭の報告もなかったのか。
高尾「なかった。もし報告があったとしたら、院長が何らかの形で動いていたんではないか。当時の医療安全室長、あるいは院長に聞いてみないと、正確な答えができないというのが本当のところ」
―事故から2年以上経っているが、聞き取りをしていないのか。
高尾「今この場で私が答えられることではない」
―では、誰なら答えられるのか。
高尾「当時の院長に聞いてもらうしかしょうがないかもしれないが、口頭で報告があったかどうかは、口頭で報告を受けた人間しかわからない」
―医療事故報告書が取り決め通りに提出されなかった場合、催促するルールはないのか。
高尾「事故を医療安全室が把握すれば、レポートを出すように催促するが、当時は事故を起こしたという事実を医療安全室長は覚知していなかった。だから催促のしようがない」
―医療事故8件のうち4件目までは半月の間に起きている。半月に一人の医師が立て続けに4件の医療事故を起こしても噂にならない、報告が上がらないということだったのか。
高尾「もっと早く気付くべきだったと思う」
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「警察へ届け出る認識なかった」
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―医療事故報告書と別に脳神経外科が提出した「検証結果報告書」という文書がある。科長が作成した文書に、本当は当該医師が執刀したが自分が執刀したとの虚偽の記載をしたと記載されていたが、それは事実か。
高尾「二つの文書が存在することは事実。内容があまりにも矛盾しているし、疑問点も多いので院長から科長に見解を統一する旨の指示をしたが、診療科から提出されていない。医療安全から聞いた話によると、当時診療科長と当該医師との人間関係でかなりトラブルがあったと。最初に合議した文書が出ているにもかかわらず、科長は文書を出したいと言ったので、とりあえず受領したと。その結果、矛盾点も多かったので見解を統一するようにと督促も何回かしたが、されなかった」
―医療過誤が起きた場合に警察に届け出るというルールも守られていなかった。そもそも、なぜ警察への報告をマニュアルで定めているのか。
高尾「一般的に異常死とか、予期せぬ死亡は届け出るという認識は当時の院長もあったと思うが、障害を残した過誤の場合も届けるという認識が当時の院長、医療安全をはじめとするスタッフになかった。今後警察へ届けるかどうかは改めて警察と協議する必要がある」
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「嘘と言われても仕方がない」
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―当該医師が市民病院に在籍中、他の医療機関で副業をしていたという情報がある。昨年12月に病院に質問したときは「当該情報について承知しておりません。従いまして黙認していたという事実はありません」との回答だったが、現時点でも回答に変わりはないか。
喜多「黙認していた事実はないということはその通り。情報については把握した。『承知していない』という言葉が適当だったとは思わない」
―市長と藤井院長の連名で文書で回答している。嘘の回答をしたということか。
喜多「嘘と言われても仕方がないと考えている」
―なぜ、事実と違う回答をしたのか。
喜多「そのときは承知していなかったというのが院内の認識だったと思うが、今改めてそうかと言われたらそうではないということ」
―副業の情報を病院が把握したのはいつか。
喜多「今回記者会見をするにあたり検証した。当時の院長に確認したところ、(副業の)情報を知っていたということを確認した」
―藤井前院長は、いつの時点で情報を知ったのか。
喜多「2021年1月。その時点で当該医師に確認して、『今やらない』ということだったので処分が必要ないと判断し、『承知していない』となったのではないかと思う」
―その医師は副業をしていたのか、していなかったのか。
喜多「していなかったと考えている」
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記者会見の開催 患者に伝えず
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―和解を申し出たいということだが、すでに相手方の弁護士あるいは家族に伝えているのか。
喜多「そのあたりのことはこの場では控えたいが、裁判になる前から私どもとしては和解の話はしていた」
―8件の医療事故の患者、家族に対して、医療事故があったことを説明したのか。
高尾「病院としては説明したものと認識している。もし、不十分であれば、改めて説明するし、不十分と言われる批判は甘んじて受けるつもり」
―裁判に、それぞれの医療事故の報告書や外部検証報告書などが提出されているが、患者に「あなたの資料を提出します」という報告をしているか。
喜多「患者には報告していない。そのような認識はなかった。改めるべきであれば改める」
―今回が初めて正式に医療事故を認めた会見だと説明があったが、記者会見することを、それぞれの患者に連絡したのか。
喜多「伝えていない。今思えば伝えるべきだった」
―医療過誤裁判の訴状によると、被害に遭った患者が、医療過誤があった手術の6日後(※正しくは約1年後でした。訂正の上、おわびします)、病室で転倒して足を骨折したとあった。病院の看護体制は適切だったのか。
高尾「実際に転倒して骨折されたということなので十分だったとは言いがたいとは思うが、当院としてはできる限りの看護しているつもりだ」
―医療過誤に遭った患者は、今も市民病院に入院していると聞いている。患者への治療と看護について、赤穂市民病院としてどのような気持ちで向き合っていくのか。
高原「医療過誤に遭われた患者様に今回の記者会見の結果を報告し、今後とも、とにかく患者さんに対して真摯な態度で、とにかく患者様のサイドに立って、患者様の治療を第一に考えた入院生活を送っていただけるように思っている」
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前院長の処分「規定なく出来ない」
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―今年3月25日の藤井前院長の退任会見で、藤井院長が自身の責任の取り方について「市の判断に委ねる」と発言した。市としては、どのように判断したのか。
牟礼正稔市長「院長といえども一般職の公務員なので、規定に則って判断するということになる。病院事務局を通じて本人に意思確認をしたところ、何らかの退職金を返還するとかそういう意思はないということを確認した。規定等がないので出来ないと判断している」
―藤井前院長は何らかの責任を取るべきではないか。
牟礼「マニュアル通りになされてなかったということについて非常に遺憾だと感じている。院長の責任については、すでに退職しており、責任が重大だったかどうかは判断しかねる。懲戒委員会とかで判断されるべきものだと思う」
―懲戒委員会は開かれるのか。
喜多「当時の院長の下でルールに沿った運用がなされていない、いわゆるコンプライアンス違反があったことは事実。それをもって処分するかどうかの権限は市にある。改めて市と協議したい」
―本来あるべきタイミングで医療事故の報告や調査、手術禁止処分が行われていれば、こんなにも事故を繰り返さずに済んだのでは。人災ではないか。
高尾「人災という言葉が適当かどうかについてはわからない。でも、もっと早く気づければ、被害に遭う方が少なかったというのは事実だと思う」
―被害に遭った患者、あるいは市民に対してお詫びの言葉があったが、上層部を中心としたコンプライアンス違反で市民病院の看板に傷が付いたことについて、日夜まじめに働いている病院職員に対しておわびの気持ちはないか。
寺谷「指摘はもっともだと私自身は感じている。病院の信頼が著しく低下したと感じている。一つの区切りとして、こういった会見の場で反省を明らかにすることによって、これから一緒に信頼回復に向けて頑張っていきたい。そのようなメッセージになればと思う」
―コンプライアンス、モラルが欠如しているように見受けられるが、今後、院内、院外での研修制度等を設ける考えはあるか。
高尾「法律で年2回の講習を受けることは決まっているが、コロナ禍で集合しての講習は難しくなっている。電子カルテ端末からオンデマンドで全職員が視聴可能な『eラーニング』を通じて医療安全研修をしていきたい」
―外部検証委員会の報告について市民病院のホームページには上がるが、市のホームページにも上げるべき。
喜多「その方向で話をして、可能な限り、市民の方に見ていただきたい」
―一連の医療事故について、新たな問題が発覚した場合、また会見の場は開くのか、それとも説明責任を果たしたということで終わりなのか。
寺谷「内容による。今回は医療事故が8件続けて起こったということでこのような場を設定した。別の医療事故が起きた場合は公表基準の中での対応となる」
―市民病院の最高責任者として市長は一連の医療事故問題について今、どのような気持ちか。
牟礼「医療事故、過誤に遭われた患者様およびご家族には改めてお詫び申し上げたい。医療安全マニュアルがあったにもかかわらず、マニュアル通り行われなかったこと、報告等が適切に行われていなかったことも非常に遺憾に思っている。市議会、市民からいろんな意見等も受けた上で、市民病院のガバナンスを徹底して、改めていくことが大事。ガバナンス検証委員会の提言も踏まえ、今後は改定された医療安全マニュアルの周知徹底を図って、職員一丸となって安全安心な医療を患者に提供していくのが市民病院だと思っている。院長、寺谷事業管理者の下に安全安心な医療サービスが提供されることを期待している」
* * *
医療過誤被害者患者が病室で転倒して骨折した医療事故の発生日について、「医療過誤があった手術の6日後」としていましたが、正しくは「医療過誤があった手術の約1年後」でした。訂正の上、おわびします。(2022年7月1日19時15分)
(医療過誤を含む医療事故8件を正式に認めて謝罪した記者会見)
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