赤穂民報
《西有年産廃》上郡町が事業者に「計画断念」を要請(8月4日)
産業廃棄物最終処分場建設計画への「反対」が多数となった上郡町の住民投票を受け、梅田修作町長は3日、事業者の東洋開発工業所(大阪府豊能町)に計画断念を求める「要請書」を提出した。
梅田町長は要請書で同社の計画について、「千種川をはじめとする河川の水質保全等に関して、多くの町民が様々な懸念や不安を拭えない状況にある」とし、「住民の安全・安心の確保、古くから多くの恵みをもたらしてきた千種川をはじめとする自然環境を守るために最善を尽くすことが責務」と町長としてのスタンスを示した。
その上で「当地域における施設の建設計画は大きなリスクを抱えている」とし、「上郡町民を代表して計画の断念を強く申し入れる」と求めた。
要請書の提出は豊能町内の商工会館で行われ、同社の友田公一社長は「計画反対」が79%だった住民投票の結果について「非常に重く受け止めている。その数字は無視できない。それだけの反対があることを肝に銘じる」と受け止めながらも、「今後も住民の疑問や不安に対して真摯に対応していき、丁寧な説明を続けていくというのが当社の立場。当社からは撤退しない」と引き続き事業を推進する考えを崩さなかった。
反対が多数にも関わらず、計画を続行する理由を問われると、「災害廃棄物などの問題も考えると、兵庫県の西部に必要な施設との信念を持っている」と意義を強調した。
梅田町長は「町民それぞれが考えた重い結果を真摯に受け止め、早期に計画を断念してほしい。この問題を町の将来のこと、自分のこととして引き続き考えてもらえるよう、町としても情報発信を続けていきたい」と語った。
(産廃処分場建設計画の断念を求める「要請書」を東洋開発工業所の友田公一社長(右)に手渡す梅田修作町長)
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