赤穂民報

関電赤穂汚水流出 5項目で環境基準超過(8月17日)

 関西電力は16日、7月下旬に加里屋の赤穂発電所で機器を洗浄した汚水が海に流出した件について、流出直後の周辺海域の水質検査で、亜鉛や鉛など5項目で法令が定める基準値を超過したことを明らかにした。

 赤穂発電所では先月25日に1号機の空気予熱器(ボイラーの熱効率を高めるために空気を加熱する設備)の内部を洗浄する作業で、排水処理装置への送水管の亀裂から排水の一部が漏出。雨水側溝を通って沈砂池に流入した。作業員が海へつながるゲートを閉鎖したが、付着した貝類が障害物となって弁を密閉できず、最大で約30立方メートルの汚水が海域に流れ出たとみられる。

 同社が26日午前にゲート外側の海域で採取した海水を調査した結果では、水質汚濁防止法などの基準値に対し、亜鉛が85倍、窒素が80倍、鉛及びその他化合物が63倍だったほか、水素イオン濃度と化学的酸素要求量が基準値を超過したという。

 同社は「現時点で周辺環境への影響は確認されていない」とし、「関係法令の再教育や排水流入防止に関する運用ルールの策定などに取り組み、再発防止を徹底していく」としている。

(関西電力赤穂発電所の汚水流出に関する同社調査結果資料)

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