赤穂民報

和船で輿入れ「坂越の嫁入り」(11月12日)

 花嫁が舟で輿入れする伝統的な婚礼行事を再現した「坂越の嫁入り」が3日にあり、白無垢姿の新婦を乗せた和船が坂越湾を巡航した。

 坂越地区の湾岸沿いの集落は山と海に囲まれ、かつては新婦が舟で嫁入りするのが慣わしだった。地域の伝統を継承しようと、住民有志を中心とした実行委員会が2016年に復活。今年は3年ぶりに行われた。

 この日の新郎新婦は若草町の加勢川誠さん(48)と由梨亜さん(28)。昨年1月に入籍し、コロナ禍もあり挙式を見合わせていたという。今年7月に誕生した長女のお宮参りの晴れ着をレンタルするために訪れた貸衣装店の勧めで行事に応募した。

 由梨亜さんと両親を乗せた和船は船頭の手漕ぎでゆっくりと湾内を進み、岸壁に集まった地元住民から「おめでとう」と拍手で祝福された。伝統行事の様子を撮影しようと大勢のカメラマンが盛んにシャッターを切った。約600メートル先の浜辺で誠さんが出迎え、三三九度を行う旧坂越浦会所へ楽人の先導で移動した。

 「たくさんの方に祝っていただき、幸せな気持ちになりました」と由梨亜さん。誠さんは「嫁を迎えたという実感が湧いた。笑顔のある家庭を築いていきたい」と誓った。

(白無垢の花嫁を乗せた和船が巡航した「坂越の嫁入り」)

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