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パラ卓球全日本選手権3連覇 関福大2年の北川雄一朗さん(11月29日)

 パラ卓球の全日本選手権大会(11月19・20日、東京都調布市)で関西福祉大2年の北川雄一朗さん(20)=相生市那波野=が男子シングルス(車いすクラス3)で3連覇。初優勝のダブルスと合わせて2冠に輝いた。

 北川さんは指定難病のアントレー・ビクスラー症候群で足などに生まれつき障がいがある。小学6年の時、パラリンピック女子日本代表の別所キミヱさんの講演を聴いたのをきっかけに中学で卓球部に入部。はじめは義足を着け、高さ調整の踏み台に上がってプレーしていたが、大会では踏み台を使用できないため車いす卓球に転向した。中2で全日本選手権の個人戦ベスト8に入って日本代表に初選出され、「もっと上を目指したい」と競技者として卓球に取り組む気持ちを固めた。

 両親が自宅に作ってくれた練習場と大学の卓球サークルで週5日練習に励む。パラリンピック卓球金メダリストの南達也さん=明石市=をはじめコーチの指導で力をつけ、2年前からはメンタルトレーニングにも取り組む。昨冬にバーレーンであったアジアユースパラ競技大会はシングルスとダブルスで優勝。今年9月のフィンランドオープンで個人3位に入るなど国際大会でも結果を出し、30位以内でパラリンピック出場の可能性が高まるといわれる世界ランキングは自身過去最高の52位に浮上した。

 今大会の個人戦計5試合で失ったのは準決勝の1セットのみ。「競った場面でも落ち着いて立て直せた。過去2回の優勝よりも内容が良い」と実力向上に確かな手応えを感じている。「まずは来年度も日本代表に選ばれて海外遠征に参加したい。世界の強豪に勝ってランキングを一つでも上げたい」と語る先にしっかりとパラリンピック出場を見据えている。

(全日本パラ卓球選手権大会でシングルス3連覇の北川雄一朗さん。ダブルスも制し2冠を飾った)

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