赤穂民報

鹿と衝突事故急増 赤穂署が注意マップ(12月3日)

 赤穂市内で自動車と鹿が衝突する交通事故が今年に入って急増しており、赤穂署が注意喚起のための「赤穂市鹿マップ」を作成した。昨年1月以降に管内で鹿が関係した事故の発生場所を地図上に表示。多発箇所が一目でわかるようになっている。

 同署のまとめでは、今年に入ってから管内で発生した鹿と車の衝突事故は10月末時点で36件。昨年1年間の発生件数27件をすでに超え、最近8年間で最多となっている。例年10月から12月にかけて数が増え、今後さらにリスクが高まる恐れがある。

 従来から発生が集中していた国道250号線の高取峠、県道赤穂佐伯線のほか、今年は新田から三石へ続く県道岡山赤穂線、福浦地区の国道250号線でも多発。同署交通課の分析では、4件に3件の割合で夜8時から翌朝4時にかけて発生している。

 同署によると、今年発生した事故では「けが人は発生していない」というが、車両が大破したケースもあり、重大事故につながる危険性は高い。今年10月には北海道でエゾシカと衝突したワゴン車が対向車線にはみ出してトラックと衝突し、3人が死傷した事故が起きている。

 通勤で高取峠を通る会社員男性は「道路脇に鹿がいることはしょっちゅう。常に『鹿が飛び出してくるかもしれない』と警戒しながら運転している」と話す。

 同課の喜多村勇輔課長は「スピードは控えめに。鹿は群れで行動することがあるので、1頭見かけたら2頭目に気を付けて」と衝突回避のポイントを挙げ、「もし、鹿など野生動物と衝突した場合は警察への通報も忘れずに」と呼び掛けている。

 作成した鹿マップは同署1階の待合スペースに掲示するほか、同署ホームページへの掲出も検討している。

(鹿と車の衝突急増を受けて赤穂署が作成したマップ)

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