赤穂民報

大屋根の上に子猫 地上十数メートルの救出劇(12月29日)

  加里屋の隨鴎寺(鴎は正しくは區に鳥)で29日、本堂の大屋根のてっぺんに猫が取り残されているのを江西謙州住職が見つけた。首輪があり、飼い猫とみられ、救助活動が行われた。

 江西住職の話では前日の午前、大屋根のあたりでカラスが激しく鳴く声が聞こえたという。見上げると、地上十数メートルの高さにある主棟に白黒の猫が一匹。カラスに追い立てられて逃げ登ったものとみられる。

 「自分で上がれたのだから、そのうち自分で降りるだろう」との近所の人の話に納得したが、翌朝になってもほぼ同じ場所に猫の姿が。助けてくれそうな公的機関に電話をかけたが、動物愛護センターはすでに年内の業務を終え、消防は出動は難しいとのことだった。

 猫は丸一日飲まず食わずのはず。何とか助ける手立てはないかと同寺が八方手を尽くしていたところ、たつの市内で石材業を営む三辻正明さん(43)がやって来た。三辻さんは自宅で猫を3匹飼っている猫好きで、ちょうど赤穂市内の仕事現場に行く途中、同寺の相談を受けた仕事仲間から話を聞いて駆け付けたという。

 三辻さんは本堂の周りを下見して安全に登れる筋道を見つけると、スルスルと大屋根へ。主棟にまたがってじりじりと猫に近づき、手で捕まえた。

 「まだ生まれて1年くらいちゃうかな。びびってよう降りへんかったんやろ。抱えたら震えとった」と三辻さん。猫にけがはなかったようで、「助けられて良かった」と走り去っていく猫を見送った。

(本堂の大屋根に取り残された猫。地上からの高さは十数メートルはある)

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