赤穂民報
「人には尽くせ」母の教え守り人命救助(2月19日)
交通事故で負傷した高齢女性を救助したとして、朝日町の小林未来(みく)さん(18)=相生産高商業科3年=に赤穂警察署長から感謝状が贈られた。
同署によると、今年1月18日午後4時25分ごろ、尾崎の県道交差点を南進していた自転車の80代女性に後ろから左折してきた車が衝突。女性が後頭部から出血して意識不明となる事故が発生した。
小林さんは自転車で帰宅中に事故現場に通りがかり、二次被害を防ごうと、乗っていた自転車を交差点の手前に置いた。さらに、「誰か布を持っていませんか」と声を上げ、散歩中の人が首にかけていたタオルを借りて女性の頭部を止血。意識を取り戻した女性に「大丈夫ですか」と声をかけ続け、到着した救急隊員に引き継いだ。
女性は数日間入院したものの命に別状はなく軽傷で済んだという。17日に同署であった贈呈式で堀井昭彦署長は「機転の利いた勇気ある行動のおかげで大事に至らずに済んだ。感謝と敬意を表したい」と称えた。小林さんは「初めての経験でタオルを持つ手が震えた」と振り返り、「幼いころから母から『人には尽くせ』と教えられてきたので、とっさに体が動いた。これからも困っている人がいたら助けたい」と頼もしく話した。
(機転の行動で交通事故負傷者を救護して署長感謝状を贈られた小林未来さん)
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