赤穂民報

引き揚げ者住宅 最後の1棟解体(2月25日)

 昨年度に最後の入居者が退去した御崎の引き揚げ者住宅で解体工事が行われている。

 引き揚げ者住宅は、終戦に伴い海外から大量に帰国した人の住宅難を解消する目的で建設された公営住宅。厚生省所管事業として全国で計約7万9000戸が建てられ、赤穂市内(当時は赤穂町)でも1950年に御崎11戸と上仮屋4戸が建設された。

 市住宅係によると、昭和40年代以降は引き揚げが減少。建物の老朽化が進み、入居者が退去した住宅から順次用途廃止して解体撤去し、2007年には残り1棟となった。21年9月に最後の入居者が退去して空き家となり、昨年3月に議会で関連条例を廃止。今月から解体工事が始まった。

 「引き揚げ者住宅がすべて廃止されたことは時代の流れを感じる」と同係。解体後の跡地について牟礼正稔市長は昨年9月議会で「駐車場として活用できるように検討していく」と答弁している。

(入居者が退去して空き家となっていた御崎の引き揚げ者住宅)

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