赤穂民報

高取峠の早かご像改修へ資金募集(3月4日)

 江戸城松の廊下の刃傷事件を国元に知らせる急使を再現した「早かごモニュメント」を修復しようと、市民有志の修復委員会がインターネットで寄付を受け付けるクラウドファンディング(CF)で資金援助を募っている。

 早かごモニュメント(高さ約4メートル、幅5・5メートル、奥行き1・5メートル)は赤穂藩主・浅野内匠頭の刃傷を知らせるために早かごに乗った藩士の早水藤左衛門と萱野三平が江戸から赤穂まで四昼夜半で駆け抜けたことにちなみ、鉢巻きを締めて草鞋をはいた4人の男がかごを担いで走る様子を再現。当時の街道が通った国道250号・高取峠の頂上付近に設置されている。

 新田の赤穂城モニュメント、福浦の枝状架モニュメントと同じく兵庫県の「全県全土公園化事業」の一環で整備された。1991年の設置から30年以上が経過し、繊維強化プラスチック製のモニュメントは老朽化による表面の剥落が目立ち、人形たちも痛々しい姿になっている。県によるとこれまでに補修や修繕を行った記録はなく、今後も実施する予定はないという。

 市内自営業者らでつくる社会奉仕団体「啓昌会」のメンバーが中心となり修復委員会を結成。修復に必要な額は120万円程度と見込まれ、今年1月からCFを活用した寄付金募集をスタートした。1口1000円から受け付け、寄付額に応じて礼状のほかポストカードや塩味饅頭、赤穂産牡蠣などを返礼品として贈る。

 寄付はCFサイト「キャンプファイヤー」で3月20日まで受け付け、早ければ今月中にも修復に着手し、今年7月の完成を目指す。修復委員会代表の深口奥広さんは「赤穂市の東の玄関口にふさわしいものにリフレッシュしたい。修復を機に忠臣蔵を見つめ直す機会にもなれば」と話している。

 現金での寄付も受け付けている。問い合わせはTEL090・7879・5324(榊さん)。

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 モニュメントの材質について、「強化繊維プラスチック」としていましたが、正しくは「繊維強化プラスチック」でした。記事を修正しました。(2023年3月6日18時20分)

(市民有志が修復を計画している高取峠の「早かごモニュメント」)

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