赤穂民報

加里屋中継ポンプ場 もう1基の主ポンプも故障(5月20日)

 2基あるメインポンプのうち1基が2年前に故障し、仮設ポンプで代用している赤穂市の下水道施設「加里屋中継ポンプ場」で、もう1基のメインポンプも壊れて動かなくなっていることが17日の市議会建設水道委員会協議会で明かされた。

 施設全体の排水能力が本来の65%程度まで低下した状態で、市は「早急に仮設ポンプを設置する」としている。

 同施設には元々スクリュー式のメインポンプ2基(各毎分17立方メートル)と水中式の予備ポンプ2基(10立方メートル、15立方メートル)の計4基があり、施設全体の排水能力は毎分59立方メートル。2021年4月に一方のメインポンプが故障し、修繕が完了するまで小型の仮設ポンプ5基(1基2・6立方メートル)で補っている。

 市によると先月25日、もう1基のメインポンプの故障を知らせるアラームが鳴り、ポンプの軸受けと本体の破損が判明。メーカーから「修理不能」と告げられた。それ以降は予備と仮設のポンプしか稼働できない状況で、排水能力は合計38立方メートルとなっている。

 スクリュー式ポンプの更新には少なくとも1年以上の期間がかかるとみられ、市は故障したメインポンプと同等の排水能力を持つ仮設ポンプを発注しようと準備しているが、それでも「メーカーによる受注生産のため3〜4か月かかる」という。そのため、まずは市が保有する別の仮設ポンプ(12立方メートル)を今月末までに設置する考え。それにより、施設全体の排水能力を本来の85%まで回復できる。

 同施設は汚水を下水処理センターへ送るための中継施設で市内下水処理区域の74%をカバー。同課によると、年1回の年次点検、2か月に1回の定期点検のほかに毎週2回の日常点検を実施しているが、いずれも「異常は確認されなかった」という。

(メインポンプが2基とも故障した加里屋中継ポンプ場)

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