赤穂民報

芸大院生が故郷で個展「琉球に海あり」(9月15日)

 沖縄県立芸術大学大学院で油彩画を専攻する赤穂出身の津野さくらさん(25)=上仮屋北=が、沖縄の海で出会った生き物を色鮮やかに描いた個展「琉球に海あり〜沖縄の海に潜り、そこで感じたものとは…」を中広の赤穂市立図書館で開いている。

 両親が営む生花店で花に囲まれて育ち、海や山で過ごすのが大好きという津野さん。幼少期から色彩感覚にすぐれ、油絵を趣味とした亡祖父・文彦さんが遺した絵の具や筆で絵を描いて遊んだ。小・中学校時代は絵画コンクールで入賞し、高校は美術科のある明石高校で学んだ。「自然豊かな環境で本格的に美術を学びたい」と沖縄の大学を選んだ。

 水泳も得意で、大学に入学すると、すぐに沖縄の海を泳いだ。赤穂の海では見ることのなかった色や柄の魚たちに目を奪われ、自身の作画テーマを「海の中の生命力を描く」と決めた。春から秋は週3日はシュノーケリング、冬でも月3回は海へ入る。スキューバダイビングのライセンスも取得した。

 今展では、個性的な色や柄の生き物たちをモチーフにした大作をはじめ、カラフルなエビや幼魚の体の紋様をモチーフにペイントした椅子、沖縄の伝統工芸「紅型(びんがた)」の技法で染色した作品など約40点が並ぶ。多種多様な生き物が共生する海の世界から、多様性を認める大切さや生態系を守ることの重要性などに気付かされ、そうしたメッセージを作品に込めたという。

 「自分にとって海はインスピレーションの素で、すごく元気をもらえる場所」と津野さん。「自分が海からもらった元気を作品を通して伝えることができればうれしい」。

 1階ギャラリーで18日(月)まで午前10時〜午後6時(最終日は3時まで)。文彦さんが旧赤穂高校の建物を描いた遺作も展示する。入場無料。

(沖縄の海で出会った生き物たちをモチーフに描いた個展を開催中の津野さくらさん)

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