赤穂民報

獅子舞存続 児童らが議論「未来に残すべき」(10月13日)

 郷土の伝統継承をテーマにした社会科授業が城西小学校(河本学校長)であり、4年生児童らが地元に古くから伝わる獅子舞の存続について話し合った。

 同校区には明治末期から大正初期に伝わったとされる上仮屋獅子舞がある。一度途絶えたが、2005年に45年ぶりに復活し、現在は保存会約20人が月1回の稽古で伝承。しかし、今後の存続には後継者の確保が課題となっている。

 この日の授業では、「上仮屋獅子舞は続くか、続かないか」という問いかけからスタート。「伝統文化だから続く」などと存続を肯定する声と「後継者不足で続かない」などと否定する声がほぼ半々に分かれた。しかし、「未来に残すべき価値があるかないか」との問いには「地域を盛り上げるものだから残すべき」との意見で一致。「伝承するために自分たちにできることは何か」と前向きな議論へ移り、「若い世代向けの体験会を開く」「獅子舞の魅力を動画やポスターでPRする」などのアイデアを話し合った。

 授業には保存会から5人が参観。獅子頭や鼻高面、横笛を持参して子どもたちに披露した。担任の小寺健太朗教諭(38)によれば、児童らは授業後の休み時間に自主的に段ボールで獅子頭を工作。保存会の稽古に参加したいと話す児童もあったという。

 横笛に興味を示した大田歩采さん(10)は「上仮屋獅子舞は城西の大切な宝物だと思う」と先人が受け継いできた歴史に価値を見い出した。保存会事務局長の高木稔之さん(49)は「皆さんの記憶に残ることが伝承につながる」と次世代に期待した。

(郷土伝統継承の授業で獅子舞の道具に関心を示す子どもたち)

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