赤穂民報

関福大リレーコラム〜子どもにとっての遊び(1月1日)

 昨年4月より赤穂の地へお世話になっております。以前より赤穂へは食を通じての思い入れがあり一つ目は幼い頃から大好きだった塩味饅頭。そして毎年お取り寄せしていた坂越の牡蠣。その本場にご縁をいただき嬉しい限りです。

 さて、最近我が家のご近所でも小さい子ども達の声を聞かなくなっていますが、近くの公園では色々な年齢の子ども達が集まって遊ぶ姿を見かけます。そんな様子を見ると、地域にまだ子ども達の遊び場が残っていることに安堵します。

 私は長きに渡り幼稚園に勤務していましたが、園では子ども達が十分に遊びを経験できるように様々な保育環境や遊ぶ機会を用意します。その中に歌を歌ったり、声をかけ合ったりしながら遊ぶ、わらべうた遊びや、集団遊びがありました。皆さんもご存じかもしれない「はないちもんめ」や「かごめかごめ」「はじめの一歩」や「むっくりくまさん」などの遊びです。

 歌や声かけを伴うと自然に子ども達の遊び心を誘います。また決まり事を了解し合って遊ぶ内に友だちとのかかわり方を学んでいきます。そして、氷鬼ごっこや泥警、ドッジボールなどルールがある遊びにも熱中して遊べるように援助していきます。

 その中で気をつける事は、ルールを教師が教えるのではなく子ども達が友だち同士で考えたり、伝えたりできるように“待つ”ことです。子どもは信じて任されると、自己発揮し自分たちで自治的に活動することが出来ます。

 例えばドッジボールをしていて友だちが投げたボールが顔に当たり泣いてしまった。怪我はない事を確認し、保育者がすぐに介入せず、子ども達同士で考え合う時間を待ちます。すると子ども達が「顔面はセーフにしよう」「顔はねらわないようにしよう」など自分たちで納得のいく言葉で伝え合います。

 遊びの中で、考え伝え合う・友だちを思いやる等…子ども達は様々なことを学んでいます。

(教育学部児童教育学科准教授丸山眞理子)

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