赤穂民報
築150年の三木家住宅「アイデア組み合わせてリノベーションを」 (1月30日)
150年以上前に建築された浜市の三木家住宅を観光資源に利活用する案を競う「リノベーションアイデアコンテスト」の公開審査会が28日、上浜市集会所で行われた。
三木家は大庄屋奥籐家の組下で一帯の年貢米を取りまとめた庄屋。千種川の度重なる水害に見舞われながらも、1869年(明治2)に建てられた木造瓦葺き一部2階建ての母屋をはじめ3つの離れと蔵4棟が現存しており、兵庫県の「ビンテージ建物(歴史的建造物)」に選定されている。
コンテストは、西播磨に点在するビンテージ建物を観光資源として活用しようと県姫路土木事務所が企画した。公開審査会では設計事務所や大学の研究室など公募の7組が持ち時間10分でアイデアを発表。「仲間づくり」をテーマに地域住民と協働で段階的に増改築を進める計画や、母屋や離れを宿泊スペースやギャラリーなどに改修するプランなどが提案された。大学教授や一級建築士など5人の審査員が▽地域との関連性▽実現性▽発展性など5項目で評価し、母屋を柱と屋根だけ残してオープンスペースとして活用する「減築」のアイデアが注目を集めた宍粟市の建設会社と学生のチームが優秀賞に選ばれた。
所有者の三木千種さん(59)は「いろんなアイデアを聞かせていただき、新たな視点に気付くことができました。人が集える場所になれば」。審査会の会長を務めた志賀咲穂・兵庫県立大学名誉教授は「アイデアをうまく組み合わせながらリノベーションを進めてほしい」と今後の展開に期待した。
(1869年(明治2)に建築された母屋や離れなどが現存する三木家住宅)
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