赤穂民報
災害リスク時の行動スイッチに「マイ避難カード」(4月6日)
いざという時の迅速な災害避難に役立てようと、上仮屋地区の高齢者クラブ「赤城会」(榊敏会長)が「マイ避難カード」の作成に取り組んだ。
赤穂防災士の会、社会福祉協議会のサポートを受け、在籍する会員42人全員が作成を完了。マイ避難カードについては行政も普及啓発に努める中、団体全員が作成の完了まで実践した例は珍しく、「すばらしい取り組み」(市危機管理担当)と評価している。
マイ避難カードは、災害の危険が迫るとき「いつ」「どこに」「どのように」避難するかをあらかじめ考えて記しておくもの。自宅の目につきやすい場所に掲示することで防災意識を高める効果が期待される。兵庫県が様式をホームページで公開しており、赤穂市もパソコンやスマホでカードを作成できるネットアプリをPRしたり、防災訓練の参加者にカードを配布するなど取り組みを推進している。
関係者によれば、元々は上仮屋地区全体の要支援者情報を共有できるマップの作成を目標に昨年5月から話し合いをスタートしたという。しかし、個人情報保護などがネックとなり、代替策としてマイ避難カードの作成に切り替えた。地区を6つに分け、各班長が担当地区内の会員宅を訪問してカードの書き方をアドバイス。本人や家族の同意を得て緊急連絡先も集約した。
今回は「水害」を想定してカードを作成した。「赤穂防災士の会」の金井貴子会長は「水害は地震と違って発災前に避難行動をとることができる。マイ避難カードを『避難行動のスイッチ』に活用してほしい」。榊会長は「こうした取り組みが老人会以外にも広がれば、災害に強い地域づくりにつながる」と話す。
(地域の防災力を高めようと「マイ避難カード」の作成に取り組んだ上仮屋地区の高齢者クラブ「赤城会」と関係者のみなさん)
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