赤穂民報

「消滅可能性自治体」全国744 赤穂市も瀬戸際(4月27日)

 日本の地域別将来人口推計に基づき、民間の有識者らでつくる「人口戦略会議」が分析した報告書が24日公表され、赤穂市は「消滅可能性自治体」には該当しなかったものの、「自然減対策と社会減対策がともに必要な自治体」に分類された。

 分析では、昨年12月に国立社会保障・人口問題研究所が公表した人口推計をベースに2020年から50年までの30年間で20〜39歳女性の人口(若年女性人口)が50%以上減少する自治体を「消滅可能性自治体」としている。

 推計によると、20年の時点で「3882人」だった赤穂市の若年女性人口は、人口の変動要因を出生と死亡のみと仮定した場合は50年に「2723人」に減少。さらに他自治体との転入出が一定程度続くことを加味すると、「1954人」まで落ち込む。減少率は49・7%で、10年前に発表された前回調査から5・3ポイント悪化。消滅可能性自治体とみなされるラインが瀬戸際となり、「自然減対策と社会減対策がともに必要」とされた。

 25日の定例会見で報告書の分析結果について見解を問われた牟礼正稔市長は「私自身、(人口減少に)危機感をもって取り組んできた。消滅可能性自治体に入らなかったことに安堵せず、引き続き少子化対策、子育て支援施策を拡充し、住民が住み続けてもらえる自治体づくり、転入したいと思える魅力づくりに取り組みたい」と答えた。

 近隣自治体の若年女性人口の減少率では、相生市は43・2%で、50%を超えていた前回調査から12・2ポイント改善して消滅可能性自治体から脱却した。上郡町(70・5%)と備前市(62・7%)はいずれも前回調査から悪化し、消滅可能性自治体から抜け出せていない。

 報告書では、「若年女性人口が2010年から2040年までの30年間で50%以上のスピードで急減する地域では、70年後には2割に、100年後には1割程度にまで減っていくことになる。このような地域は、最終的には消滅する可能性が高いのではないか」と推測し、全国1729自治体の43%にあたる744自治体が消滅可能性自治体に該当した。

カテゴリ・検索
トップページ/社会/政治/文化・歴史/スポーツ/イベント/子供/ボランティア/街ネタ/事件事故/商業・経済/お知らせ

読者の声
社説
コラム「陣太鼓」
絵本の世界で旅しよう
かしこい子育て
ロバの耳〜言わずにはおられない
赤穂民報川柳
私のこだわり

取材依頼・情報提供
会社概要
個人情報保護方針

赤穂民報社
analyzer