赤穂民報
半世紀以上続く千種川水生生物調査(9月6日)
千種川水系の水質を判定するための水生生物調査が赤穂市内でこのほどあり、有年や高雄の本流のほか加里屋川、大津川の支流と合わせて6か所で生息している生き物を採集した。
水生生物には、きれいな水でなければ生きられない種類と、比較的汚れた水でも生きられる種類がある。川の生き物を採集して、多く見られた種類を調べれば、その地点の水質を知ることができる。千種川では流域のライオンズクラブ(LC)が地元の小・中学生に呼び掛け、1973年から継続して調査が行われている。
この日は6地点で小学生と引率教諭、LC会員の計77人が参加した。少しでも猛暑を避けようと、従来は午後だった調査時間を午前に変更。参加者らは川に入って網で水をすくったり、川底の石を裏返したりして生息している生き物を採集して集合場所の市民会館に持ち寄り、顕微鏡で観察するなどして種類の同定を行った。
2つ下の弟と一緒に初めて参加した山手町の小学6年、前田幸星君は、ひざ上まで川に浸かってタニシや小魚を捕まえた。「加里屋川は思ったよりも深くて、冷たかった。自分が採った生き物が何か知りたい」と興味を示した。赤穂LCの森田知善・環境保全委員長は「活動を通して水環境の大事さを肌で感じてもらえれば」と話した。
調査結果は、宍粟市や佐用町などの結果と合わせて報告書『千種川の生態』にまとめて来春ごろ刊行される予定だ。
(今年も継続された千種川の水生生物調査)
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