赤穂民報

一宿一飯の恩義忘れず(8月18日)

 3年前、福岡から東京まで自転車旅行した韓国の男子大学生が、旅の途中でお世話になった人にお礼を伝えようとこのほど来穂。当時、学生を自宅に泊めた有年牟礼の立花重美さん(78)と再会した。
 キム・ソンファンさん(25)は韓国の名門私立大学・延世大で経営情報学を専攻。兵役を終えた平成18年12月、友人と2人で釜山から福岡へ船で渡り、東京まで自転車で走破した。福岡を出発して6日目、冷たい雨が降る中を有年公民館に到着。公民館の駐車場でテント泊の予定だったキムさんらを「寒い中の野宿はかわいそう」と自宅に連れ帰ったのが立花さんだった。
 旅が終わって、キムさんは立花さんに日本語で礼状を送った。立花さんも図書館で韓国語を調べて返事を書いた。キムさんは今年3月、ワーキング・ホリデー制度で再来日。新橋の焼き鳥店でアルバイトしながら日本語学校に通い、夏休みを利用して立花さんに会いに来た。
 「あのとき、ごちそうしてもらった焼肉の味を今も覚えています」とキムさん。妻と2人暮らしの立花さんは「孫が遊びに来てくれたみたい」と満面の笑みを浮かべていた。

(互いに再会を喜ぶキムさん(右)と立花さん。左は当時有年公民館長だった市職員の柳生さん)

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