赤穂民報
【読者の声】あまりにひどい病院清掃員(3月8日)
2月下旬の週末、転んで顔から大量に出血している高齢者を赤穂市民病院に連れて行きました。1階正面玄関に入る際、そこで掃除をしていた清掃員の女性に「車椅子を持ってきてくれないか。急患だ」と頼んだら、「私は知らん」とひどい対応でした。病院で働く者として、それ以前に人として問題があるのではないでしょうか。(怒りの男性)
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男性の話では、清掃員の手助けをあきらめて一歩院内に入ったところ、清掃員の1メートルほど横に来院者用の車椅子が数台置いてあるのに気付き、清掃員の横を通って車椅子を持ち出したという。
同病院によると、清掃を含む環境管理業務は新病院が開院して以来、同じ業者に随意契約で外部委託。業者を指導監督する総務課管理係は「清掃スタッフに医療的な行為を求めることはできないが、車椅子を取ってあげることはそれには当たらない」とし、「せめて当直職員を呼びに行くなどすべきだった」と対応のまずさを認め、「緊急外来のガードマンや入院病棟の清掃スタッフに比べて、外来の清掃スタッフに対しては指導が足りなかったかも知れない」と反省の弁。
業者の責任者は、「指摘の清掃員に聞き取りしたところ、1階正面玄関ではなく2階玄関での出来事だ、と言っている」と男性の証言を否定。その上で、「不適切な発言があったことは申し訳ない。制服は違っても、病院の一員であることを再徹底した」と話している。
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赤穂民報より
腹にすえかねた男性は、患者を緊急外来に送り届けた後、再度清掃員のところに戻り、厳しく注意したといいます。
これだけ印象的な出来事なのに、場所について両者の言い分が食い違うのは妙ですが、車を止めた位置、病院に入ったときの様子、患者を車椅子に乗せてから緊急外来まで移動した順路などを正確に説明する男性の話に嘘や記憶違いがあるとは思えません。また当初、その清掃員は「2階で掃除していたところに1階玄関から声をかけられた」と説明していたといい、証言が二転している点ははなはだ不自然です。
仮に清掃員が言うとおり、2階玄関での出来事だったとすれば、そこにはガードマンが常駐しているので、そもそもこのような不手際は起こっていないはずです。男性は「清掃員の顔もはっきり覚えている。何なら現場でもう一度会ってもいい」と憤っています。
いずれにしても、対応が不適切だったことは否めません。本紙が見るかぎり、同病院の清掃スタッフはおおむね好印象ですが、中にはこうした人もいたのだなと残念に感じました。業者は随意契約に慢心せず、人の命に直接関わる現場であることを改めて認識してほしいと考えます。
しかしながら、清掃員が患者対応に消極的になってしまう背景には、無理難題を押し付ける患者側の問題もあります。
病院関係者の話によれば、清掃員に「新聞を買ってきれくれ」などの雑用や「水を飲ませろ」などと業務以外のことを求めたり、医者や看護師が暴力、暴言を受けることもあるといいます。
病院スタッフに改善を要求する前に、私たち患者の側も人としてのマナーを守るべきです。
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